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ある集団のなかでみんなの意思がうまく反映された決定を下すには、どうすればいいだろうか。特に、各人の考えがバラバラで、にもかかわらずそれらを集約して一つの判断を下さなければいけないとき、望ましいきめ方とはどんなものだろうか。これを探究するのが社会的決定理論という分野である。様々な投票方式が生み出す矛盾から、アローの一般可能性定理、さらにはセンの自由主義のパラドックスやゲーム理論まで、この理論が含みもつ広範な内容をかみ砕いて丁寧に解説。社会的決定における「公正さ」「倫理性」とはどのようなものか検討する。最良の入門書として長年親しまれてきた比類なき名著。
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年05月13日
多数決にせよなんにせよ、いちおうは合意したルールのもとで意思決定を行ったにもかかわらず腑に落ちない。不公平感が漂い、モヤモヤする。それもそのはず、「きめる」ということは難しいのだ。しかも、それは異なる価値観、尺度を有する個々人の間で決めなければならない。
数式が顔を出し、傍らで「公平とはなにか」とい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月22日
元々難解な概念を取り扱っているのだから仕方がないのだが、何ともわかりにくい。
結局、いくら数学的な表現を駆使して『決め方』を追求しても、結局は『正しい決め方』は個人の利害を超えた社会性とか倫理観に依拠するという身も蓋もない話になる。もっと実践的で白黒明解な決め方の正解を期待したのだが。
まぁそうであ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月02日
過去の読書会課題本。元々、経済数学の入門書として書かれたモノらしい。数学についての本なので、当然数式が出てくるが、読み飛ばしても内容理解が出来るように書かれているので、数式が苦手な人にも面白く読める。本書から、数学で人間の選好や行動原理を説明することの難しさを実感できた。やはり人間の行動には数学的な...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月16日
NSGA-Ⅱを使った多目的最適化をやっていて、かつ最近ではDeepLearningにもかぶれているという事もあり、非常に楽しく読めました♪
前半部分については、目的関数が複数ある命題に対してどうやってただ一つの最適解を定義するかについて記述されており、最適化に関するテクニックではない歴史的な流れを...続きを読む
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