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歴史は「人間」を中心に描かねばならない――このことを日本の歴史は忘れている。日本人は歴史好きな国民だ。しかし日本の歴史学者が描く歴史は面白くない。「学問的」=「科学的」という学問観に支配され、人間という「曖昧なもの」よりも、モノや制度という「客観的」なものに視点を置くからである。しかし、モノや制度を動かすのは「人間」であり、見るべきは人間の「心」なのである。唯物主義に徹して数々の過ちを重ねた二十世紀を超えて、今、日本の歴史が大きく復権する時を迎えている。「モノ」ではなく「心」を中心とした日本の歴史とはいかなるものか? 【内容紹介】守らねばならない「ぎりぎりのもの」/ペリー来航がもたらした「日本の覚醒」/日清戦争に見た国家存立の気概/三等国が超一等国の大英帝国との同盟に成功/日露戦争は「独立戦争」だった/ポーツマスで勝ち取った国家の理念/……。人間を中心に描いた日本の近現代史の扉がここに開く!
...続きを読むPosted by ブクログ 2009年10月04日
日本人としての心の在り方が歴史的の深いところから説明されており非常に説得力があった。
アメリカが戦争を始めるときの常套手段、「相手にまず攻撃させておいて何倍にもして反撃する」というのは現在にも生きており、手法は変わっていないと思った。
聖徳太子の外交から日本は政治的に中国から独立したという話に興...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年12月30日
太平洋戦争へ向かった要因として、著者はエリート層の「モラルの堕落」を上げる。また、ミッドウェイの敗戦の要因(作戦遂行を決めたことが大きな敗因ではあるのだが)として、第1に合理的に議論を進めるのでなく自らの責任を放棄し、簡単に妥協を図る安易な体質、第2に明らかにおかしな事でもツルの一声にすぐ屈してしま...続きを読む
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