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インドからアメリカに渡り、ささやかな幸福を築いてきた移民一家の日常が、夏休みのプールの事故で暗転する。意識が戻らない兄、介護の毎日に疲弊する両親、そして悲しみの中で成長していく弟――。痛切な愛情と祈りにあふれる自伝的長篇を、繊細であたたかな小野正嗣訳で。フォリオ賞・国際IMPACダブリン文学賞受賞作。
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Posted by ブクログ
20180304朝日新聞掲載 おかしなやつにならないと周りの人は気にも留めてくれない 、グサッときた。 最後の一文がどう続いていくのか
同じようなありふれた不幸を経験したものとしては、心から共感できるものだった。 子どもに突然訪れた不幸は、もちろん人生を変えるが、その変わり方は親ときょうだいでは違う。親はとことん悲しみ、必死に状況を良くしようと努力する。生きることの中心が不幸な子どものことになる。が、きょうだいはどこか客観的に見て...続きを読むしまう。学校に行ってその不幸を一瞬忘れ、楽しく感じたりもする。親がすがるまじない師を滑稽だと思ってしまう。しかし、いつも100%楽しめるということはないし、自分が普通に生きることについての違和感を抱えながら生きることになる。 そのあたりが、本当にリアルに描かれている。 物語にカタルシスを求める人には薦められないが、きっとたくさんの似た経験をした人(訳者もそうだ)には、同じ後ろめたさを感じている人がいることは、救いになるのではないかと思う。 幸いにしてこういう経験はしないで大人になった読者は(あんまりこういう本を読みたくならないような気もするが)、こういう人も自分の身近にきっといる、学校でなんだか嫌なことばっかり言ってた嫌われ者にも、もしかしたら深いわけがあったのかもしれない、と考えてくれたらいいな。
たかが3分。されど3分。その3分で少年の生活は 一変してしまう。 1970年代に家族でインドからアメリカにわたり 生活が軌道に乗り兄が有名な高校に合格した後に 兄は悲劇に見舞われ、一家はその兄の介護に 奔走することになる。 異国の地で差別を受けながらきょうだい児として 育っていく著者、崩壊するギ...続きを読むリギリのところで 踏みとどまる家族、ガールフレンドとのやり取り。 なぜか一家を訪れるたくさんの人々 著者を成長させてくれるヘミングウェイの書物。 淡々と進んでしまう人生。 私も淡々とした中で強くありたいと思いました。
胸が苦しくなった。著者の実体験に基くとわかっているからなおさら。後書きを読んで、著者も翻訳者も私と同い年であることを知り、さらに苦しくなった。ここに描かれていることが、私が生きてきたのと同じ時に起こった真実の出来事であるということ。何の前触れもなく、その日、その時が来てしまい、そこから一家の人生が暗...続きを読む転してしまったこと。毎朝、新たな一日を迎えても、絶望的な状況が変わらないこと。それを負っているのは、特別ではない一家だということ。この作品を書き起こすこと自体にも、どれほどの心の痛みが伴ったのだろうと思う。今年一番心に響く本に出会ってしまったかもしれない。
インドから移民としてアメリカに渡った家族は素晴らしい生活が待っていると期待していた。しかしプールで怪我をし脳に損傷を受けて寝たきりになってしまった頭の良い長男を家族全員で介護することになる。しかしそのストレスはものすごいもので、父はアル中になり、母は息子だけでなくそんな夫にもストレスをため夫婦はけん...続きを読むかが絶えない。主人公は寂しさや孤独を感じながらも成績が優秀だったためプリンストン大学へと進み、そんな家族から離れた生活を始める。彼は大人になりお金を稼ぎ、両親と兄を助ける。作家の自伝的小説である。
兄の事故が起こってから人生が一変してしまった家族のお話。移民が題材の本が割と好き。 きっ母国語ではない英語で書かれた本だから 簡潔な文章で分かりやすいのだろう。 それでいて美しく瑞々しい。 訳も素晴らしい。 そう言う要素が集まって作品が上質なものになってる。
父が外傷により一夜にして脳障害を負った身として、「他人事ではない」という心持ちで手に取った本。読んでみると純粋に主人公の体験を追っていた。分かりやすく公正な文章で、瞬間ごとの主人公の心の動きを丁寧に描写している。ドラマに酔うこともないが冷淡でもない、冷静なわけでもない、主観にも客観にも偏らない作者の...続きを読む描写における距離が、この小説に親しみと好感を抱かせた。 私小説、ということで書くのに相当な年月がかかったということだが、この短さにまとめた技術は凄い。 主人公のガールフレンドへの想いが印象的だった。どんなに他を圧するような出来事が起ころうとも、私たちの人生の「他の部分」は引き続きあり続ける。それが大変でもあり救いでもある。
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