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ひどい砂嵐だった。観光客は砂漠の大きな穴にはまり、炎天下、水も食糧も尽きてしまう。そんな極限状況下の人間の本性を暴く「蟻地獄」……。遅筆の漫画家が一計を案じた。郊外に安い土地を買い、せめてのんびりくらしたい、と。だが、現実は彼の夢を許さない。逼迫した漫画家、その小さな挫折を描く「枯野の宿」……。貸本時代の作品を中心に17編収録。懐かしさ溢れるつげ漫画集第三弾!
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Posted by ブクログ
東京人2024年6月号のつげ義春特集を読んで、久しぶりにつげさんの漫画を読みたくなって、書棚から引っ張り出し再読。
貸本時代の作品を中心に17作を掲載。有名な「おばけ煙突」は陰鬱でラストも救いようがないが、人物たちの背景や表情が丁寧に描かれ、素晴らしい。
本書に掲載されている貸本時代の作品は、そういう感じの陰鬱系が多くを占める。読んでいて、気持ちが暗くなる。
「懐かしいひと」以降の4作は後期のものだが、一転して温かみがあってやさしい。特に印象に残るのは、「枯野の宿」。主人公が布団に入ったまま小舟に乗っている場面は、幻想的で素晴らしい。
佳作揃いの本書だが、上記のように割と暗めの作品が多い。ある程度彼のマンガを読んだ後で読むといいと思う。
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