無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
主人公の真知子は海外企業に職を得た夫の転勤で南半球へ。
幼い娘と共に海外での新生活が始まった。
美しく小さな異国の街に暮らす日本人達のコミュニティには、暗黙のヒエラルキーがあり、夫の職業や現地の家の場所によって厳然たる階級が築かれていた。
その中で真知子は、投資銀行に勤める夫を持つ佐倉郁子、商社マンの妻の津田宏美、現地の日本人シェフと再婚した木村弓子と親しくなる。
しかし、日本人会のバザーで起こった事件をきっかけに、彼女たちの関係は一気にあやういものになっていく。
内気な真知子は翻弄されつつも、壊れかけた友情の糸を結び合わせながら、少しずつ自分の居場所を獲得していく…。
結婚、出産、仕事、お金…。
今、女性が「生きる」ことについて、真摯に、正面から向き合った傑作長篇。
Posted by ブクログ 2017年07月02日
自分も毒親(母親)育ちだからか、真知子と弓子の生きづらさが猛烈にわかる。
最後は胸がつまった。
小島慶子さん、読むの2作目だけど、両作とも猛烈に面白かった。
こんな才能があったとは。
そして彼女ならではの、いい意味で少し意地の悪い目線、これがおそらく男性には、あるいは幸せで揺るがない家庭で育った人...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月12日
初読み作家さん。
小島慶子さんはなかなか辛辣な意見を言う人…という印象があり、でも決して嫌いじゃない。
この本を読んで、あぁ、やっぱり読みやすいし、わかりやすいな、と思った。
少し知り合いといった女4人の南半球での日常。
そこまで言う?という罵詈雑言もあり、けれど海のある外国ではそこまでイヤらしくな...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月18日
オーストラリア西部、直行便もない海岸の町で暮らす日本人妻たち四人。異国の町で生きぬくために寄り添って生きるが、内心はお互いへの不満、夫への不満、人生への懐疑、そしておそろしいばかりの孤独に苦しめられる。おそらく作者の生活がモデルなのかも知れないと意地悪くも勘繰りつつ、何が起こるわけでもない数ヶ月の生...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年07月26日
海外駐在、移住等の理由で、南半球のとある街に暮らす、女性たちのリアル(っぽい生活)。
愛憎、企業駐在員たちの階層社会、現地永住者との考え方の違いなど。
作者の生い立ちからすると、かなり見聞きし生きてきたリアルなんだと思う。
で、そんな女性たちのリアルな姿を見せられても....それで? という感覚だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年09月19日
メインとなる登場人物たち
考え方の背景にあるもの、今抱えてるもの、相手に対して思うこと、
全てが全く違う人たちで構成された狭いコミュニティ。
微妙にすれ違ったり共感しあったりしながら
紡がれていく人間関係。
「善い人じゃないんだけど、話せば悪い人じゃない」
「似てる部分もあるけれど、大部分は全然...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。