ナショナリズムの復権

ナショナリズムの復権

770円 (税込)

3pt

3.8

国家を考えることは、人間の根源的なあり方を考えることだ。第二次大戦後のリベラル・デモクラシー体制への違和を表明したアーレントや吉本隆明は「全体主義」の中に何を見て、いかなる国家を構想したのか。江藤淳や橋川文三、丸山眞男らは、ナショナリズムをめぐりいかなる思想的対決をくり広げたか。数々の名著から、ナショナリズムと無縁たりえぬ現代人の精神構造を明らかにし、国家の問題を自らの課題として引き受けることの重要性を提起する。注目の若手思想史家の論考。

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ナショナリズムの復権 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年12月10日

    現代の思想家の中で頭一つも二つも抜けていると思っている先崎彰容氏のナショナリズム論。
    江戸時代〜現代に至る日本の思想史論でもあり、氏がとにかく頭脳明晰の天才だと言うことがよく分かる著書。
    その知識と熱量が、新書と言うフォーマットに収まりきっていない。
    江藤淳も丸山眞男も未読なので、日本思想史もより深...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月08日

    最初の方は理解しやすかったけれど、途中から難しくてついていけなくなった。
    とはいえ、ナショナリズムに対する誤解があること自体は理解できた。
    ナショナリズムは、全体主義や擬似宗教、民主主義のいずれともイコールではないこと。
    著者の言うとおりにまさに「誤解」していた私にとっては、勉強になった。資本主義は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年12月12日

    この本から感じるのは、何よりも「思考の熱量の高さ」。新書という紙幅の制限の中に、葦津珍彦、ハンナ・アーレント、江藤淳、オルテガ・イ・ガゼットなどの思想を援用、敷衍しつつ、健全なナショナリズムの復権を説く。

    個人的には、海外の左翼と日本の左翼との大きな差は、夫々の属する国への思慕の軽重にあるように思...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年07月25日

    著者は、ナショナリズムをめぐる三つの誤解があるといいます。まず、ナショナリズムを全体主義とみなす誤解、次に、ナショナリズムを宗教とみなす誤解、そして最後に、ナショナリズムをデモクラシーの帰結とみなす誤解です。

    まず著者は、アレントが問題にした「モッブ」や、ゲルナーが問題にした「大衆」は、伝統から切...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年03月01日

    さまざまな思想家の著書をたどりながら、全体主義、宗教、民主主義とナショナリズムは区別されるべきであることを示し、筆者にとってのナショナリズムという言葉の定義を明確にしていく。

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