「意識高い系」の研究

「意識高い系」の研究

896円 (税込)

4pt

あなたは「意識高い系」? それとも「リア充」?

カフェでMacを広げ、自己啓発セミナーへ熱心に通い、休日はバーベキューやパーティー。
そんな自分の姿をSNSにアップする……。こうした「意識高い系」の人々はなぜ生まれるのか。
「意識高い系」が放つ特有の「実力なき自己顕示欲」は、何に由来するのか、どのような経緯で構築されたのか。
「意識高い系」を「地方上洛組」と「在地下克上組」との二種類に分類し、その輪郭をあぶりだす。

また、ともすると混同されがちな「リア充」と「意識高い系」だが、「土地」と「スクールカースト」をキーワードに、両者が似て非なる存在であることを論じる。

「大学デビュー」に賭けて、故郷の北海道から関西へ進学し、入学式の前に髪を金色に染めた著者は、「意識高い系」とは私にとって他者ではなく、同族の問題--と、本書の中で綴っている。
そんな著者が、データを援用しながら彼らの生態を徹底的に掘り下げた。そして見えてくる現代社会の抱える問題とは。

〈目次〉
◆はじめに――意識高い系の研究「土地」「スクールカースト」「リア充」
◆第一章 リア充は意識高い系の裏側に隠れている
◆第二章 「意識高い系」の心理大義と欲望
◆第三章列伝
1.青木大和、小4偽装サイト事件
2.靖国コスプレイヤーと愛国女子
3.ノマドワーカー
4.キラキラ女子「ばびろんまつこ」
◆おわりに――意識高い系を超克するために

...続きを読む

「意識高い系」の研究 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年03月18日

    「意識高い系」と「意識が高い」は違うと常々思っていたが、本書はその答えの一つを提示している。
    要するに意識高い系は欲望(主に承認欲求)を隠しているのだ。
    しかもその隠し方が雑で透けて見えるから不快なのだろう。
    抽象的な大義を掲げ、本心を偽装し、中身のない言動を繰り返す人間はそこかしこで見かける。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月07日

     戦争や政治に対して意識が高い人を「意識高い系」と揶揄する風潮に疑問を感じていたので、タイトルから気になって読んでみた。本書ではきちんと「意識高い系」(系は「もどき」)と政治に対して「意識が高い人」を区別しており、やはり政治に対して関心を持つ人を「意識高い系」と揶揄する風潮は、政治に関心を持たない人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年05月13日

    ユニークな題材を扱い、ある程度ロジカルでライトな読み物として面白く、そして自分の昔日、ありし旧友たちを振り返り現状を見てみると、ここで定義されるリア充と意識高い系が実にピタリと当てはまることに驚くね。私の友人である親の大きな会社を継いだFacebookでのリア充は、バーベキューや海で撮った投稿を見て...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年10月15日

    わかりやすい言葉で書かれていておもしろかった!確かに意識高い人はすごいなあと憧れるけど、意識高い系にはなりたくないなと思います。リア充と意識高い系の違いもわかりやすかったしスクールカーストも影響してるんだな〜と納得でした。つい知ったかぶりとかしてしまうけど、素直にわからないことはわからないと言えて人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年07月29日

    ★面白いが学術風分析が少しやり過ぎ★自分の身を振り返れるからこそ「意識高い系」の分析が秀逸なのだろう。本当のリア充はアピールしないから、外からは見つけられないというのは面白い指摘。ありあまる承認欲求から地元の外に出たが、スタートラインのずっと後ろからしか走り出せない。そんな地方出身者の苦悩も納得する...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年12月29日

    文字通り、「意識高い系」や「リア充」について定義する本。

    著者のルサンチマンが爆発してる感じ。

    0

    Posted by ブクログ 2018年07月01日

    古谷さんの、「極論」「左翼も右翼も」が面白かったので続けて読んでいる。
    ……
    今までの論理的な文章とは違い、古谷さん学生時代に何があった?鍋パーティーに何があったの?して外見に自身がないといいながらなぜ帯に高い系な写真を?感情スパーク文章
    評論と言うより古谷ファンクラブ会報って感じ
    極論ではないけど...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年02月21日

    コメンテーターとして、最近テレビで見るようになった著者。
    読んでいくうちに、著者のコンプレックスも語られ、親近感がわきました。
    地方都市でで、学力優秀で、大学入学と同時に、地元を離れ都会に出ていく学生に読んでほしい。

    0

    Posted by ブクログ 2017年09月11日

    著者が写真の印象より大分カタギな人であることはわかりました。努力礼賛型の昭和な考え方の人で世のおじさん方にも愛されそう。

    ただ「リア充は観測不能」という強調がすぎてリア充の定義が曖昧なまま話が進み、結局どんな人々を指すのかわからなかった。
    「意識高い人」とリア充とは包含関係?別も物?意識高い系はど...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年03月14日

    コラムとおわりを読んでかなりウケた。リア充については土地というキーワードをもとに展開しているところが面白かった。求めていたものとは違ったが、新しい視点は得られた。

    0

「意識高い系」の研究 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春新書 の最新刊

無料で読める 社会・政治

社会・政治 ランキング

古谷経衡 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す