Posted by ブクログ
2019年09月10日
フランス在住で実際に子を保育園に通わせている筆者による、フランスの保育施設の実態、幼児教育政策についての本。
保育施設運営者やフランス人ママにはもちろん、政府系関係者まで幅広くインタビューしている印象。
2019年現在で読んだ感じとして、日本とあまり変わりないのでは?という印象。保育園やベビーシッ...続きを読むターの負担料、保育園でのオムツ処理問題など。むしろ保育園への入りやすさは日本の方が入りやすいのでは、と感じた。
あと、「保育学校」は日本でいう幼稚園に似てるのかなと思った。最近は教育重視の保育園もあるし、日本もあながち遠くないのでは?まぁたしかに、フランスのように「保育学校が目指す5つのこと」のようなものが国で統一的に設定されてたら、教育格差の問題にも対応できるのかも。
一方でフランスの制度でいいなぁと思うものも。
・保育園、ベビーシッター料金の50%を所得税から経費として控除してくれる仕組み!
つまり自治体の負担は変えずに、個人の負担を減らし、国が保育にお金をかけてくれるってことだよね。心強い。
・フランスの国家教育省大臣は39歳の女性政治家。しかも双子のママということ。そして0-3歳の保育政策、3-6歳の保育学校に潤沢にお金をかけているということ。
やっぱり政策立案者が当事者、現役のワーママっていうのはすごいよ。いい面悪い面あると思うけど、国民のワーママの立場としては、現実的な問題や、あったらいいな、をきめ細かくわかってくれるだろうから、めっちゃありがたいだろうな。
(まぁ、日本でもし実際現役ワーママが大臣になったら「自分本位で政策を考えるな」とかめっちゃ叩かれそうだけど…そしてどちらかが炎上して終わりだな。本当に女性は生きにくい社会だよね。)