Posted by ブクログ
2019年01月06日
1.この本を一言で表すと?
皇室外交の中身と役割と背景を解説した本。
2.よかった点を3~5つ
・ オランダ、英国の反日感情
日本の新聞は「青年時代に大きな影響を受けた欧州各国を再訪する〝センチメンタルジャーニー〟」と位置づけた。「戦争体験者の反日感情に対する目配りはなかった」。日本のマスコミのレ...続きを読むベルを痛感した。
陛下とエリザベス女王とのスピーチは食い違い「戦争にいささかも触れなかった昭和天皇」に英国では批判が起こる。お言葉が外交上、とても重要なのがわかった。
皇室の海外訪問によって関係を修復・向上させるケースがあることを初めて知った。
・皇室主催の晩餐会がフランス料理で、ワインもフランスの最高級のものを供する理由
どの国に対しても最高のおもてなしをするというポリシーがあるとは知らなかった。
・天皇とフランスの元首相との会話
90年代初頭に元首相が「日本は技術と経済で世界を席巻します」と言ったことに対して、
「いや国の基本は地方の豊かさです。貴国は国の基本を備えておられる」と答えた。今上天皇の教養深さ、本質を見抜く力に驚いた。
・「長く一貫した系統を保持している皇室は、日本にとって最高の外交資産」
国際社会から多くの敬意を集めているというのは知らなかった。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・ 特になし
3.実践してみようとおもうこと
・特になし
5.全体の感想・その他
・天皇制を考える上で、非常に役に立つ本だと思う。
・皇室外交と政府外交を使い分けられ日本の今の制度は絶対残すべきだと思う。
・日本のメディアの国際感覚の欠如はなんとかならないかと思った。