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緯度一度の正確な長さを知りたい。五十五歳、すでに家督を譲った隠居後に、奥州・蝦夷地への測量の旅に向かう。艱難辛苦にも屈せず、初めて日本の正確な地図を作成した晩熟の男の生涯を描く歴史小説。
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Posted by ブクログ
40代を迎え、これからの励みにと大器晩成の人の話を読みたくて購読。でも伊能忠敬さんは現役時代から有能な百姓の名主やった。。 とはいえやはり生涯現役で偉大な仕事をやり遂げた人の生き様は勉強にも励みにもなる。 また、これは著者の書きっぷりの賜物だろうが、周りの百姓や役人とのやり取りは現代の感覚から見ても...続きを読むとても現実味がある。それがこの人を身近に感じさせ、さらに励まされるのだと思う。
隠居してからの第二の人生。退職、引退してから老後をどう楽しむか。仕事に精を出して職場や取引先との付き合いを重んじた会社生活がある日一変し、どう生きるかと迷う。現代にも通じるテーマに対して、伊能忠敬が隠居してから取り組んだ測量事業は良い模範になる。歳を取っても、自らのロマンに生きる事ができるのだと、勇...続きを読む気を与えられた。 伊能忠敬の偉業、精緻な日本地図を教科書で見た記憶はあるが、彼自身がどのような人生を歩んだのかは、義務教育では省略されてしまった。父子の関係に象徴されるように、決して恵まれた生い立ちではなかったようだ。しかし、誠実さと実直さと生まれ持ったセンス、これらによる実証主義の論弁は、苦労や課題を一つ一つ突破するのに役立った。 実は伊能忠敬のルーツとなっただろう、もう一人の隠居後に事業を収めた伊能家の先祖がいた。伊能景利は、田地の境界、御用向きの事、村里、村法、家風など、日記だけではなく、記録できるものを可能な限り記録していくという事業に取り組んでいる。本著でも紹介され、私も初めて知ったが、伊能忠敬はこの記録により奉行所での交渉を乗り切っている。自らの人生に大きく影響を受けたのではないだろうか。 仕事を中心に考え、引退後にどう生きるかなど、考える必要がないような生涯現役の時代が来るかも知れない。それならばその様に生きるだけだが、そもそも、自らの可能性に線を引く必要は無いのだ。 ポジティブになれる本。
52歳で隠居してから測量を本格的に学び、55歳から日本中を測量してまわった伊能忠敬。本書では、彼が人生の後半でなでそのようなことができたのかを、幼少期から青年期、そして家業で成果を挙げた日々に焦点をあてて描く。きっちりとした仕事を成し遂げたからこそ、隠居ができたし、財力も備わっていたので、測量という...続きを読む新たな取り組みを始めることができた。 人生100年と言われる今、まさにお手本となる生き方だと思います。
<感想> 日本地図で有名な伊能忠敬。その若かりし頃をメインにした歴史小説。 婿として入った千葉の片田舎の農家を建て直し、豪農となるまでが前半。後半は子供の頃から好きだった天文学と測量を学ぶため、江戸に出る。 本書では、人生後半で好きなことをするため、前半での積み上げがいかに重要かということを学べる。...続きを読む思い付きで始めわけではなく、引退後に本来の夢を叶えるべく準備をする。 これから定年を迎える年代には学ぶべき点が多い一冊。
伊能忠敬がどういう経緯で測量の旅に出ることになったのかに興味があり、読んだ 前半生がよく描かれていた点は、知りたかったことを知ることができて良かった が、話があちこち飛んだり、何度も繰り返し同じ経緯の説明が入ったり、小説にしては著者視点が入り過ぎだし評伝にしては客観的な根拠に乏しい点が多かったりで、...続きを読む全体的には読みにくかった 生涯学習がテーマだったようで、新書的な書き方と内容
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