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男性とは遊びでいい。誰かに束縛されるなんてダサい。主人公・繭子はそう考えていた。
しかしそんな彼女の身体に異変が起こる。突如として襲ってくる、死の予兆のような発作。けれど、身体には異常がない。
彼女は発作のことを相談した望に、少しずつ特別な感情を抱くようになる。唯一、自分を受け止めてくれるように思える彼といるときだけ、発作は起きなかった。
望と一緒にいれば発作は起きないと思い込んだ彼女は、自分が最も嫌っていた“結婚”を彼に迫る。
発作は、彼女が周囲に見せていた“強い自分”の仮面を崩し始めていた。混乱の中、繭子は医者にも恋人にも嘘をつき始め、もう止められない。そして、男に希望を求めてしまう。
読むにつれ彼女の錯乱と混乱が極まっていき、苦しくなる。読んでいて苦しくなるのは、この物語が決して他人事ではないからだ。どこかで私たちも、彼女と似た不安や矛盾を抱えて生きている。私たちの抱えた矛盾が、肥大化したものが繭子なのではないか。
彼女の望んだ行く末はタイトルにずっと提示されていた。
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