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いま必要な哲学とは何か。「問いが解けない」事態をどうとらえるか。生命科学の時代に対応するドゥルーズ哲学の核心をクリアに描く。 [内容] I はじめに──解けない問いがあらわになってくること II 世界とは解けない問いである──ドゥルーズの〈哲学〉素描 III 〈私〉ではない〈個体〉が生きること──結論に代えて ドゥルーズ小伝
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Posted by ブクログ
イメージの力に溢れた本。力強さも繊細さも、概念的厳密さも批判的な視点も、横溢している。ベルグソンという源。デリダという対照。フーコーとの共鳴。簡単ではないが難解でもない。個体という概念の魅力と射程の深さ。三つの時間も興味深い。 現代における切実さと切れの良さではこのシリーズ最高作。
あまり哲学に詳しくない人がドゥルーズを知りたいと思ったらまずこれ。 高校で倫理をやっていた程度の知識量しかない私でも、なんとか読み進めることができた。 過去の哲学者の思想をカットしないで丁寧に説明しており、また、哲学用語(たとえば、脱構築など)にも丁寧な注釈が入る。 これを機にがんばって哲学を学んで...続きを読むみようという気にさせる本だ。 薦めてくれた子に感謝。 この次は同じく檜垣さんが著者であるちくま文庫の『ドゥルーズ入門』に手を出すつもりだ。
・何に対してであれ反対する書物は、いかなるものも重要ではない。何か新しいものに〈賛成する〉書物だけが大切である。それが新しいものを生みだすことができる。(「構造主義はなぜそう呼ばれるのか」) ・デリダの戦略とは、記号や言語、あるいはそれらを媒介とした解釈という仕方で世界に切り込むときに、結局は踏み...続きを読む入らざるを得ない方向ではないかと思われる。言語や記号によって世界を論じていくときに、世界は一義的に現れることはない。なぜならば、言語にはさまざまな解釈可能性が含まれるからだ。だから世界は、いつも複数の読まれかたを、どうしようもなくはらむからだ。そこでは、解釈を決定する現在はつねに不在であり、解釈の内容は、錯綜する絵栗チュールの空間へと向かっていく。
本文100ページくらいのドゥルーズの入門書。 入門書と言っても、100ページなので、ある視点を設定して、切り込んでいく形になる。この本では、ベルクソンの批判的後継者という観点でのドゥルーズ解釈がなされている。 で、その視点は、すごく説得力がありし、ナラティヴ・セラピー的なものを理論的な親和性が高...続きを読むい感じがした。
何年も前に書店で、青い表紙とタイトルに一目惚れした本。満を持して(うそ)、ひもといてみた。周辺哲学の知識に乏しく、書かれた内容の多くは理解できてないが、潜在的な多様体(p28)という「卵(ラン)」の概念に、ワクワクが止まらない、、!
ドゥルーズの思想の根っこの部分に焦点を当て、その一点を何とか伝えようとする入門書。ニーチェの「力への意志」とは結局何なのか。それをどれだけ厳密に、雲を掴むような話でなく語れるか。ドゥルーズの取り組んだことはそういうことだ、と理解したが、これでいいのだろうか。
僕が数年前から言いたかったこと以上のことをドゥルーズがすでに語ってくれていることだけは理解した。個人の中の多様性を積極的に発現させようとするのは、ある程度狂気を含まざるをえないことなのかもしれない。
そのもの自体を知ることができないという事態に対して、 その時点の存在ではなく、 生成変化するプロセスを中心にすえて考察、理解しようとする 変化、流れ自体がリアルと考える。 オートポエイシスの考え方につながっている? そのもの自体が分からないという事態に対する デリタとの戦略、方向性の対比が分かり...続きを読むやすい
[ 内容 ] いま必要な哲学とは何か。 「問いが解けない」という事態をどうとらえるか。 生命科学の時代に対応するドゥルーズ哲学の核心をクリアに描く。 [ 目次 ] 1 はじめに―解けない問いがあらわになってくること(哲学とは何か;ドゥルーズと哲学;いまという時代 ほか) 2 世界とは解けない問いで...続きを読むある ―ドゥルーズの〈哲学〉素描(世界とは卵(ラン)である 生成する流れの論理 異質的な連続性 ほか) 3 「私」ではない「個体」が生きること―結論に代えて(ドゥルーズの倫理;個体と生;個体には固有性も中心もない ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
哲学書を読んだことがなかったのでサブタイトルに惹かれ読んでみたが、メインタイトル通りドゥルーズという人のことを紹介した本だった。 論理学的な言い回しに大学の教科書を読んでいるようで、内容は全然分からなかったけど面白かった。
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