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日本と中国には共通の神がいた
日本各地の川のそばには、数多くの石碑「文命碑」が立つ。“文命”とは古代中国・夏王朝の「禹王」の別名で、その伝承は治水の思想のほか、「平成」「疎通」などの言語、相撲の四股など、日本語と日本文化に深い影響を与えてきた。日中での伝承の実像と日本に渡来した経緯を解明し、文化的な相互理解の可能性を探る。
[内容]
序章 「治水神」の渡来
第一章 禹王はいかにして日本の神となったか
第二章 なぜ、京都御所の襖絵に禹王が描かれたのか
第三章 なぜ、九尾狐は禹王にとりついたか
第四章 どのように禹王は現代に生きているか
終章 東アジアで共有される禹王
Posted by ブクログ 2019年01月04日
数千年前の古代から連綿と受け継がれてきた偉人としての禹という人物の、中国と日本、朝鮮などの各文化圏での受容の差異を紹介している。日本では儒教である朱子学が普及した江戸時代から禹の治水に関する業績がクローズアップされ庶民にも広まったことによって、儒教の聖人・古代英雄ではなく治水の神と祀られるようになっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月07日
日本で治水神になった禹王を調査することで、東アジアの特に漢字文化圏の重要性を提唱する。古事記序文に登場してから中世までは聖君の代表の一人という捉え方だったが、江戸になり中国から伝えられた印刷技術と絵入りの本が流行。和漢三才図会などで庶民にも広まった。また儒学を通じてでも理想とする君主像として武士階級...続きを読む
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