ジャック=アンリ・ベルナルダン・ド・サン=ピエール Jacques-Henri Bernardin De Saint-Pierre
生年:1737年
没年:1814年
ル・アーヴルの中産階級の家庭に生まれる。国立土木学校を出て技術士官となり七年戦争などに従軍するが、同僚や上官と折り合いが悪く帰国。31歳のときにフランス島に赴任。そこからマダガスカルに渡って植民地を再建するという当初の任務を拒否してそのまま島に滞在し、島内旅行や植物学の研究に時間を費やした。1771年に帰国し、二年後に旅行記『フランス島への旅』を刊行。1783年から翌年にかけて、自然界のすばらしさと神の摂理を説いた『自然の研究』を執筆・発表し、一躍文名を高めた。1788年、『自然の研究』第4巻に付した『ポールとヴィルジニー』が評判となり、翌年に単行本化されて一世を風靡した。これを愛読していたナポレオンに厚遇され、1806年にはレジオン・ドヌール勲章をうけている。
1737年ル・アーヴルに生まれる。12歳の時叔父とともに西インドへ旅行し、帰国後、技師としての教育を受ける。七年戦争に従軍し、1768年にモーリシャスへ旅して植物学を学ぶ。1771年にルソーの弟子となる。フランス革命後、1795年に政府の一員となり、植物園の館長となり、1803年にはアカデミー・フランセーズ会員に選ばれる。
1787年に発表したモーリシャス島を舞台に自然と純愛を描いた小説『ポールとヴィルジニー(英語版)』(Paul et Virginie)で知られる。同作はロマン主義のさきがけとされる悲恋小説で、日本でも多数の翻訳があり、かつてよく読まれた。