書店員のおすすめ
2014年から続く超人気シリーズ。人気すぎて、今更レコメンド書いても需要ある? もうみんな読了済みなのでは? と心配になるほど。そして、未読の方には助走からのスライディング土下座でおすすめしたい作品です!
いつも退屈そうな顔をしている眼鏡男子・楢崎と、可も不可もないような日々を送っていた素行不良のヤンキー・寺島が出会い、互いに心惹かれ、いつしか強い絆で結ばれるようになっていくのですが、時間と巻数をかけて語られる2人の成長が愛おしくて……。
最初の印象は、「うわ相容れなそう」「つまんなそーなツラしてやがんの」というものでしたが、図書館係をきっかけに距離が近づき、惚れた腫れただのヤるヤらないだのに悩む青臭い性春を過ごして、大学生になる頃には成熟した“パートナー”になっていくのです。しかもその間、糖度は右肩上がり。ありがたさがすぎます。
2人の関係が成長するのと比例するように、楢崎はスパダリみを増し、寺島は可愛さに磨きがかかっていくのも見どころ。大学に入ってからショートヘアになった寺島、耳とうなじが可愛すぎてもはや事件です。そして、他人に興味がなかった楢崎が、寺島にゴリッゴリに執着するシーンでは魂が浄化されるが如き萌えを覚えます。
友人や家族へのカミングアウト問題や将来のことなど、シリアスな問題にしっかり向き合いつつも、最終的には2人のイチャラブで幸せな気持ちに。このバランスが長く愛され続ける名作たる所以なのだと思います。