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このとらねこ一代記が、何を風刺しているかなどと考えなくても、すごいバイタリティーをもって生き、かつ死んだ話をおもしろいと思ってみればよいと思う。上級から大人まで開いてみて、それぞれに受けとめられるふしぎなストーリーでもある。飼い主へのつながりが無視され、前半と後半が途切れているようで、みていくとつながってくるふしぎな構成である。――日本経済新聞「こどもの本」書評より
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Posted by ブクログ
「100分de名著」をきっかけに再読。番組での多部未華子さんの朗読がすてきでした。
ひとつの出会いが百万回の生を凌駕する物語。初読はかなり昔だけど、もう子供ではなかったはず。既に「永遠の名作」「究極のラブストーリー」みたいな位置づけにあって、ひねくれものの自分は、恋愛至上っぽい展開がなんとなく苦手だなあと思ったりしました。
改めて読むと、そもそも「出会い」にたどり着くまでの設定が理不尽、不条理そのもの。読む側は「そういうもの」としてなんとなく読んでしまうこともできる。でも「そういうもの」を創り出す側は違う。底知れない隔たりと、そして、その深みを見つめる「100分de」の解説が印象的でした。
とらねことしろねこの幸福を描くおだやかさもなんだか儚く思えて、ずっと哀しみを覚えながら読み通しました。
ずっと満たされず、ようやく得たしあわせは永遠に続かない。もう次の生も、何の約束も残されずにおしまい。
だからこそ、だれもが何度も読み返したくなるのかな。
なーんて
ちゃんとした解説を読んでしまったのでそれらしく考えたくなってしまいますが、それよりも、この絵本を見たまま素直に受けとめて、言葉にならない部分で愛せる人生をやってみたかったなあ…
Posted by ブクログ
“100万回生きた”ということは、“100万回死んだ”ということなんだよなあ。人生は1回きりだと思っているので、タイトルを見て不思議でした。
前半はなんだかとっても寂しいです。このねこ、自分の人生を生きていない感じ。“ねこは しぬのなんへいき”という言葉がグサリときました。
後半、“100万回生きたねこ”の人生、明るくなります。誰でもない自分の人生を生き、自分よりも大好きな愛すべき対象に出逢えたから。不満だらけだったねこが、自分の人生を生ききって本当に良かった。
読み終えて、ちょっぴりの悲しさと安心感がありました。この絵本を読むのは2度目ですが、また最後に不思議な感じが残りました。
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