Posted by ブクログ
2019年01月01日
お題。小学生の娘に歴史マンガを紹介する!
小学館、学研、角川、集英社。
私自身が小学校時代にもう文字通り擦り切れるほど読んだ小学館版を購入。細かいところで多少改定は進んでいるようだが基本的には今も同じ。我ながら唖然とするくらい全部憶えていた。貴族の圧政と民衆の抵抗、という図式が頻出するところにイデ...続きを読むオロギー的に反発するむきもあるかもしれないが、冷静に読めばとくに極端に偏向しているわけではない。
最新の学説も織り込んでいる、という学研や角川版もサンプル比較してみた(学説の進展の著しい中世史部分をサンプル抽出)。例えば、金の亡者であり応仁の乱の遠因ともなった、と小学館ではさんざんな扱いの日野富子について、貨幣の活用による市場経済推進者としての一面も描いていたりして単なる悪人としては捉えていない。小学館だと「立ち上がる民衆」である一揆についても、力づくで自治権を奪うならず者の武装蜂起、的な面を学研版では描いていたりする。
そういう意味での「最新学説」に興味があるなら学研や角川などもよいのかもしれない。まずは基本形、ということであれば小学館は引き続き素晴らしい。
なんてことを思っていたが、決定版を見つけてしまった。
そにしけんじ「ねこねこ日本史」。もしも歴史上の人物がネコだったら、というしょうもない設定ながら実は史実を相当理解していないと描けないゆるいギャグ満載。というか元ネタがわかる大人の方が笑える。
もともとはNHKのアニメ版を見て感心したのがきっかけ。歴史無関心女子の導入本としてはこれが最強すぎるのであった。