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人は自由意志に基づいて行動している、と誰もが思い込んでいる。しかし、実は選べないことの不自由さを人間は本源的に抱えているのだ。自分の性別や容姿だけでなく、心をコントロールすること―─例えば、劣等感や羞恥心を容易に断ち切ることの難しさを感じたりはしないだろうか。本書は、発達心理学と供述分析の視点から、自由と不自由の間で絡み合う心のメカニズムを解明する。著者は一九七四年の「甲山事件」という冤罪事件の弁護団との出会いをきっかけに、「なぜ無罪の人が自白をするのか」という問題を三十年にわたって追及してきた。取調室という空間では、たとえ拷問がなくとも、人間の心理は思いもしない方向に引き込まれてしまう、という。また、著者は福祉学部の教員として、身体障害や発達障害の子供たちと長年ふれ合ってきた。それらエピソードを通して、人間の自由を妨げる「見えない壁」を浮き彫りにする。従来の心理学の盲点をついた好著である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2010年01月21日
人には本来、個別的なものと、本源的共同性がある。
相手の視点に立ったり、その視点の交換を行って社会生活を営んでいる。
しかし、人は言葉を持ち、社会を形成し、神の視点を手にいれた。自由を手にした一方で人は限りなく不自由になった。
人の心がわかる本!というノウハウ本がブームだが、それだけ人の心がわか...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月23日
3回にわたる講義の形式で、人間の心の不自由さについて考察を展開しています。
第1回講義では、無実の人間がなぜ虚偽の「自白」をしてしまうことになるのか、という問題があつかわれています。取調室という異常な環境のなかで人間の心理がいったいどのような状態に置かれるのかということが、著者自身がかかわった事件...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「人間学アカデミー」ということで、”講義”という形で書かれている。
?冤罪の起こる背景
本来無罪であるはずの人間が、何故罪の自白をしてしまうのか。
取調室という個室の中では罪を認めない限り自由を得ることが出来ない。
罪を認めれば楽になれる。
ただ、そのためにもっと先の未来ではその自白によって罰を受け...続きを読む
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