行動分析学入門 ――ヒトの行動の思いがけない理由

行動分析学入門 ――ヒトの行動の思いがけない理由

ビジネス・実用
693円 (税込)

3pt

失敗行動や犯罪の原因は、“心”に求められることが多い。「あいつはやる気がない」「過去のトラウマだ」等々。しかし、これでは評価にこそなりえても、問題解決にはつながらない。行動分析学は、ヒト及び動物の行動を「行動随伴性」という独自の概念によって明らかにするもので、行動の原因を個体内部、つまり心ではなく、個体を取り巻く外的環境に求めていく。アメリカの心理学者スキナーが創始した学問体系である。介護や医療、ビジネス、スポーツ、家庭などさまざまな現場で応用されており、大きな成果をあげてきた。本書は、日本における第一人者による、わが国初の一般用入門書である。【目次】まえがき/第1章 心理学をめぐる誤解/第2章 行動の原理/第3章 行動をどのように変えるか/第4章 スキナーの思想と実験的行動分析/第5章 言語行動/あとがき

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行動分析学入門 ――ヒトの行動の思いがけない理由 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    行動を改善するためには操作できる変数を原因として考える必要がある。
    人はやり方が分かればやる気になるとは限らない。行動を強化できる行動随伴性は何かを考えると、行動の前後で変化が起きている。落ち着きがないから歩きまわるのではなく、嫌なことがあるから落ち着かないのかもしれない。
    また、言語は言語行動である。聞き手の聞き方によって話しての行動を強化することができる。教育の場面でいかに聞き方が大切かがわかるだろう。
    次の人のための補充するといった行動は社会が教えなければ習得することはできない。この側面からも教育の意味が再認識できたと考える。

    0
    2020年12月22日

    Posted by ブクログ

     先にこれを読めばよかったな…とも思ったのだが,具体例の出ている『使える行動分析学』を読んでいたから読みやすかったのかもしれないと思い直して,たぶん,どっちでもいいと思う。
     学問としての歴史が書いてあったり,行動分析学の初歩的な部分をしっかり説明してくれているので,これからこの分野を囓ってみようという人にはピッタリだと思う。

     あとがきを一部転載する。行動を分析することの中身がよく分かる文章だ。

     目の前にお菓子がある。なぜ食べるのか。食べたかったからだ,と。あるいは,好きなお菓子を目の前にして,食べないで我慢するという人もいる。なぜか。痩せようと思うからだ。
     行動分析学という心理学は,それでは納得しない。食べたいという欲求や,痩せようという意志が生まれる,さらなる原因を考える必要があるからだ。欲求や意志のような心は,行動を生みだす原因ではなく,それ自体が、原因を求められるべき研究対象なのである。さらにいえば,心は,目に見える行動と同じ原理で制御される「行動」なのである。(本書p.185)

     どうです,読みたくなりませんか?
     この行動分析学は,とくに障害児教育の世界でとても力を発揮しているようです。
    だらしないから…,根気がないから,我慢できないから…,どうせ生まれつき…と思っている方,それは考え違いです。

    0
    2020年12月07日

    Posted by ブクログ

    仕事で行き詰っていたので、読んでいて楽になった。
    周囲と自分からの評価で、自分にラベリングをしていたんだな、という実感がある。
    この本はそんな観念を払って、行動を見直したり、どうすれば自分の癖や認識を変えられるのか、考えさせてくれたりする。

    0
    2016年05月04日

    Posted by ブクログ

    既読類書の参考文献一覧から行動分析学についてもう少し深堀してみようかと読んでみた。
    入門書としては少し難しめだが既に2冊ほど読んだからそれほど苦にはならなかった。
    一つ一つの言葉を噛み砕いて説明されているし、疑問を解決されるような順に書かれているので、読みやすかった。

    第1章
    P.11 行動分析学 behavior analysis は、1930年代に米国の心理学者B・F・スキナーによって創始された心理学の一体系。
    P.14 人間や人間以外の動物の行動には、それをさせる原因があり、行動分析学はその原因を解明し、行動に関する法則を見出そうとする学問である。
    ★行動とは死人にはできない活動のことである。
    P.44 行動随伴性:行動の原因を分析する枠組みで、行動とその直後の状況の変化との関係をさす
    行動分析学の対象:
     「レスポンデント行動」行動の原因は行動の「前」に発生、
     「オペラント行動」行動の原因は行動の「後」にある

    第2章
    P.46 強化:行動の直後の状況の変化によって、行動の回数が増えること。
    P.47 好子(こうし):行動の直後に出現した場合に、行動が強化される刺激や出来事。
    P.56 弱化:行動の直後の状況の変化によって、行動の回数が減ること。
    P.53 嫌子(けんし):行動の直後に消失さた場合に、行動が強化される刺激や出来事。
    P.52 出現:変化の方向が『ない』→『ある』
    P.52 消失:変化の方向が『ある』→『ない』
    P.47 好子出現の強化:行動の直後に好子が出現すると、その行動は繰り返される。
    P.53 嫌子消失の強化:行動の直後に嫌子が消失すると、その行動は繰り返される。
    P.57 嫌子出現の弱化:行動の直後に嫌子が出現すると、その行動は将来しなくなる。
    P.61 好子消失の弱化:行動の直後に好子が消失すると、その行動は将来しなくなる。  
    P.64 消去と復帰
     行動しても何も起こらなければ、いずれ行動しなくなる:「消去」
     弱化随伴性がなくなると行動は元に戻って増えてしまう:「復帰」
    P.74 「般化」…刺激や条件が違っても同じ行動をする⇔「弁別」 

    第3章
    P.80 なぜやらないのかという問題には、必ず知識や情報の不足が絡んでいるわけではない。
    P.83 指示を出せば相手はその通りにすると考えるのは、ある意味では幻想である。
    p.107 好子を使う場合は、毎回の行動に好子が出現しなくても行動は維持されやすい。
     嫌子によって行動を制御するには、嫌子を頻繁に与え続けなければならない。嫌子出現の弱化はコストがかかる。好子消失の方がベター。   
    ★有能なリーダーはフィードバックを細かく入れる。具体的な指示を出す。
    【シェイピング】即時強化:目標達成後すぐ褒める。目標は徐々に引き上げる。挫折した時は直前の目標を再度練習する。
    【チェイニング】行動手順を鎖のように繋げる。最初は教え、後に実践させる。徐々に実践を増やす。

    第4章
    スキナーの哲学:フランシスコ・ベーコン、エルンスト・マッハ、ジョン・B・ワトソンの影響。実験を通して行動の原因を分析。
    消去抵抗:消去しているのにもかかわらず、行動をなおも続けること。(ex. エサは出てこないのにキーつつきをやめない)
    バースト:消去直後に行動が一時的にエスカレートすること(ex. 自販機のジュースが出ない→もう一度押す、強く押す、叩く、蹴飛ばす)
    部分強化:行動が100%強化される連続強化と、まったく強化されない消去の中間部分。

    第5章
    話者の言語行動を強化するのは他者(聞き手)だが両者は共通の言語共同体に属していなければならない。

    0
    2024年05月22日

    Posted by ブクログ

    行動分析学、初めて聞いたけど読んでみるとどうやら心理学がかなり関与してるみたい。
    また、他の学問と違って限られた概念(強化、弱化、好子、嫌子、消去、復帰、強化スケジュールなど)で行動全般を説明しようとするってのが個人的に面白いと思った。
    正直まだ理解しきれてないからもう一回読みたい。

    0
    2021年11月09日

    Posted by ブクログ

    自分のことも他人のことも、意思が強い弱いとか、優しいから優しくないから、とか何かと「心」で片付けてたり、決めつけたりしてた。でもそれってナンセンスなんだな〜って感じた一冊。

    行動の原因は「心」ではなくて周辺環境や状況によるもの。この本を読むと自分にも他人にも優しくなれそう。表層に現れた行動だけで人を決定付けることはできないし、変われるチャンスを確実に掴むことができるんだな〜。もっと行動分析学を知りたいって思った。

    0
    2020年11月11日

    Posted by ブクログ

    初心者にわかりやすくまとめてくれていてコンパクトだが、面白みにはかけている。また、教科書・参考書的な感じもする。

    0
    2019年05月02日

    Posted by ブクログ

    やる気がないからできないといった、心を観念する同義反復を伴った我々の慣れ親しんだ医学モデルを脇に置きつつ、行動分析学とは何かということが一貫して述べられており、とても分かりやすい。好子、嫌子といった独自の概念が登場するが、少ない概念、分類により人間の行動を記述する様は説得力があった。
    最後の章の、言語を行動に随伴するものとして捉えるものとして分析し、応用していく様もかなり魅力的な考えに写った。

    0
    2018年12月31日

    Posted by ブクログ

    行動の構造的理解ができる。
    行動分析学とは何か?事例や図を使ってイメージしやすく解説されている。
    また、行動分析にまつわる著者の経験談なども交えているため、親しみやすさを感じながら読み進められる。対人援助に関わる方にとっては、いい意味で関わり方を仕組み化できると感じた。

    0
    2018年12月27日

    Posted by ブクログ

    行動分析学とは何かを知ることができる。本の作りのせいで(横書き左開き)ちょっと読みにくいけれど概ね親切な書き方。これを実生活で即役立てることはできない、あくまで学術書。

    0
    2018年11月25日

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