死霊II

死霊II

1,463円 (税込)

7pt

3.9

不可能性の超出に挑んだ世界文学。深更、濃霧の中を彷徨って帰宅した三輪与志に、瀕死の兄高志が語り始める。自ら唱える《窮極の革命》理論に端を発した、密告者のリンチ事件と恋人の心中、さらに《窮極の秘密を打ち明ける夢魔》との対決。弟の与志はじっと聴きいる。外は深い、怖ろしいほどの濃闇と静寂。兄の告白は、弟の渇し求める〈虚体〉とどう関わるのか。『死霊』第一の山場5章を中心に4章6章を収録。

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死霊 のシリーズ作品

1~3巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~3件目 / 3件
  • 死霊I
    1,463円 (税込)
    晩夏酷暑の或る日、郊外の風癲病院の門をひとりの青年がくぐる。青年の名は三輪与志、当病院の若き精神病医と自己意識の飛躍をめぐって議論になり、真向う対立する。三輪与志の渇し求める<虚体>とは何か。三輪家4兄弟がそれぞれのめざす窮極の<革命>を語る『死霊』の世界。全宇宙における<存在>の秘密を生涯かけて追究した傑作。序曲にあたる1章から3章までを収録。日本文学大賞受賞。
  • 死霊II
    1,463円 (税込)
    不可能性の超出に挑んだ世界文学。深更、濃霧の中を彷徨って帰宅した三輪与志に、瀕死の兄高志が語り始める。自ら唱える《窮極の革命》理論に端を発した、密告者のリンチ事件と恋人の心中、さらに《窮極の秘密を打ち明ける夢魔》との対決。弟の与志はじっと聴きいる。外は深い、怖ろしいほどの濃闇と静寂。兄の告白は、弟の渇し求める〈虚体〉とどう関わるのか。『死霊』第一の山場5章を中心に4章6章を収録。
  • 死霊III
    1,463円 (税込)
    黙狂の矢場徹吾が遂に口を開く。<決していってはならぬ最後の言葉>を語り始める第2の山場。そして翌日の昼、主要人物が一堂に会する津田安寿子の誕生祝いの席上、果して何が起こるのか。 7章から最後の9章までを収録。精神の<無限大>をつきつめ、文学の窮極大飛翔をはかった傑作、埴谷雄高の『死霊』は幕を閉じる。だが、埴谷が生涯かけて追究した<存在の革命>は未来へ託された――。

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死霊II のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    第4~6章。以前読んだのは’76年刊の「定本 死霊 全五章」と云う版で、真っ黒けな装丁の本だった。従って第6章以降は今回が初読。霧の中の茫洋とした会話に終止する第4章、作者自身の共産党体験が色濃く反映される第5章、「愁いの王」のエピソードと転覆したまま川上に流されるボートに掴まりながら語られる妙な明

    0
    2010年03月04日

    Posted by ブクログ

    とりあえずⅡまでの感想
    登場人物たちが語る思想の内容が抽象的で高度すぎて、ほとんど理解できなかった
    これは評者が異端系の宗教思想に疎いからかも
    「非在の王」とかいうフレーズがかっこいい(中二)
    「よくわからないけどなんかすごい」というおもしろさはあった
    Ⅲまで読むかは微妙

    0
    2021年10月02日

    Posted by ブクログ

    埴谷雄高 「 死霊 II 」形而上学的な思想小説。4章〜6章。特に 5章「夢魔の世界」が凄い。


    静寂、霧、影、闇の演出、ランプシェードの明かりの対比が 幽霊世界を演出〜怨念や感情としての幽霊でなく、ただ存在を感じさせる幽霊を演出している。


    神など人間を超克する概念を用いずに、生者と死者との通

    0
    2019年08月15日

    Posted by ブクログ

    文庫版。読破。
    一か月かけて読んでも小説内では一日も経過しておらず、
    著者が24歳から87歳までかけて書き上げた全九章の全文で
    三日しか経過していないのだっけと思いながら本を閉じた。
    (誤っていたらすみません)
    愁いの王のエピソードは好きですが、
    同じ落ちがついに書き上げられなかったマハーヴィーラで

    0
    2018年03月07日

    Posted by ブクログ

    一巻と違って、読みにくいとか読みやすいとか、そういったものが全く気にならない(読みにくいけど)。ページをめくるのを忘れて考え込んでしまう。以下メモ。

    三輪高志と夢魔との「虚体――かつて無かったもの、決してあり得ぬもの」をめぐる激論。「無」をつくるということの不可能性とそれを可能にする「存在の革命

    0
    2011年12月13日

    Posted by ブクログ

    作者が死ぬまで描き続けた傑作です。完結はできませんでしたが、インタビューによるネタバレが全集に掲載されています。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    いよいよ本題に入ったらしいんだけど……(笑)
    兄の告白をじっと聞く弟、彼らを取り巻くのは霧と夢魔。

    0
    2016年01月17日

    Posted by ブクログ

    1巻を読んでたときは「ちょっと青いんじゃないの?」と感じていたが、埴谷雄高のスタイルに慣れてきたのか、優れた部分も見えてきた。
    埴谷雄高はドストエフスキーを「思想の書」として読解しており、私はバフチン的な読み方に賛同するので、彼の理解には同意できないけれども、それでもドストエフスキー流の「ポリフォニ

    0
    2011年06月22日

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