きみの鳥はうたえる

きみの鳥はうたえる

715円 (税込)

3pt

郊外の書店で働く「僕」といっしょに住む静雄、そして佐知子の悲しい痛みにみちた夏の終わり…世界に押しつぶされないために真摯に生きる若者たちを描く青春小説の名作。読者の支持によって復活した作家・佐藤泰志の本格的な文壇デビュー作であり、芥川賞の候補となった初期の代表作。珠玉の名品「草の響き」併録。

...続きを読む

きみの鳥はうたえる のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月17日

    再読。本当に大好きな作品。
    ひと夏の幸福な時間を描いているはずなのに、最初からずっと暴力的な予感がある。

    「僕は率直な気持ちのいい、空気のような男になれそうな気がした」と言うように、「僕」は意識的に静雄や佐知子に自分の中を通り抜けさせているように思う。この話は「僕」から見た静雄や佐知子の物語なんじ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月27日

    若者のはがゆさや生きづらさが
    淡々と描かれている様が印象的
    「草の響き」は
    生きることへの苦悩と希望の描写が繊細

    0

    Posted by ブクログ 2018年09月16日

    走ることを文章にするのは難しい。
    まして、それを軸に小説書くのも。
    単純化しない。
    曖昧なものを曖昧なままに表現する。
    因果関係なんてせせこましいことは言わない。
    ストーリー は、小説を遅延させる、のであれば、この人の話にももちろん小説はあるけど、この人の描く小説の中の今は遅延なし。

    0

    Posted by ブクログ 2015年09月03日

    いわゆる“ドリカム状態”の男女三人(表現が古い?)の青春を描いた表題作と、仕事のストレスから精神を患い医者に勧められたのがきっかけで走ることに夢中になった若者を描いた「草の響き」の二本収録。
    以前読んだ「そこのみにて光輝く」同様、若者たちの間に漂う閉塞感みたいなものの描き方秀逸で、1970年代後半か...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年07月20日

    共に21歳の僕と静雄はふたり暮らし。そこに僕の彼女である佐知子が加わる。
    全体をとおして常に息が詰まってしまうような淡々と語られる青春小説。
    ほこり臭くて、じめっとしている。
    僕が彼女である佐知子を躊躇なく静雄に渡してしまうなど、僕の心情がなかなかつかめません。
    後半、静雄が気を違えてしまったり、文...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年03月05日

    多くを語らない主人公が、そのまま作者の繊細な誠実さをうつしているように思った。僕と静雄と佐知子の夏。その終幕には鳥肌が立った。言葉を失うとはこのことか。
    佐藤泰志が、詩人の方々の間で名前があがる理由がなんとなくわかったような。ぐるぐる語らない語り。露悪的にならないヒントがここにあると思う。
    とりあえ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月02日

    『きみの鳥はうたえる』
    知らないはずの昭和の夏のにおいがする。(自分とは縁のないような)眩ゆいきらめきに満ちた日々の中に、ときおり恋愛・家族・生きることについての鈍い痛みがはしる。「僕」の捉えどころのなさ、佐知子の軽(やか)さ、静雄のナイーブさ…時に首を傾げる点もあったが、決して広くはない世界で、一...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月30日

    原作が小説とは知らず先に映像を見てしまった(あまりやらないようにしてる)
    こんなに古い原作だったとは
    これからあの映画を作ったって考えるとあの映画は成功してる気がする(映画好きだった)

    0

    Posted by ブクログ 2021年10月30日

    映画「草の響き」を観て、「きみの鳥はうたえる」を鑑賞後に小説を読んだ。普段はあまり読まない小説も、映画にのめり込んでしまったので、のめり込んで読み終わることができた。映画とストーリーがちょっと違うけど、きみの鳥はうたえるは今この年齢で読んで良かったと思う。

    0

    Posted by ブクログ 2021年10月25日

     『きみの鳥はうたえる』に集録されている「草の響き」を先に読み上げた。
     同タイトルの映画を先に観たところ、今の自分の状況と重なるところがあり、原作を読んでみたいと思い購入したもの。
    個人的な感覚では、スラスラ読めて情景が目に浮かびやすい、というものではないが、ところどころで立ち止まりながらゆっくり...続きを読む

    0

きみの鳥はうたえる の詳細情報

  • 映画化

    「きみの鳥はうたえる」

    2018年9月1日公開
    出演:柄本佑、石橋静河、染谷将太

閲覧環境

注意事項あり
  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア
  • 【閲覧できない環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

河出文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

佐藤泰志 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す