新装版 風果つる街

新装版 風果つる街

682円 (税込)

3pt

4.2

その老人はみごとな銀髪をしていた。その瞳は異様な光を帯び、ノラ犬を思わせた。加倉文吉、人はその男のことを「真剣師」を呼ぶ。賭け将棋のみで生活をしているもののことである。旅から旅へ、俗世間のしがらみをすべて断ち切って、ただただ強い相手を求めて文吉は生きる。夢を諦めて師匠の妻と駆け落ちした男、父の敵を追い求める女、プロ棋士になり損ねた天才……。将棋に取り憑かれた男と女。その凄絶かつ濃密な闘いを描ききった連作集。★

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新装版 風果つる街 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年09月03日

    真剣師
     それは、日本将棋連盟に属さない、一方の将棋のプロ。

    まぁ、日本将棋連盟に属してるプロが日向なら、真剣師は、日陰かな。

    自分の腕だけで生きていくのは、同じやけど、街の将棋するとこで、お金かけて勝負する。何か、雀荘とかにいる麻雀のプロみたいなのと被さる気がする。

    何にも囚われずに、自分の...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年04月18日

    将棋に興味のない自分にも、この世界で手に汗を握るような感覚が味わえた。「戦い」はどこにでもあるもので、その戦いにのめり込む男の哀しさは夢枕獏ワールドという同一のフィールドになるのだろう。

    0

    Posted by ブクログ 2010年08月07日

    真剣師加倉文吉を中心とした、男たちの物語。
    己の腕のみを頼みの“張り”、その背中にピッタリと張り付く漂泊の遣る瀬無さを描かせたらやはりうまい。
    将棋は全く詳しくないが引き込まれた。

    0

    Posted by ブクログ 2011年02月17日

    男くっさ〜い話し

    ど〜しよ〜もなく堅物で不器用にしか生きられない
    そんな男の物語り

    男心が分からない女性が読むと分かっちゃうかも

    あれ、男心なんて最初から分かっており、理解はしません!
    って?

    0

    Posted by ブクログ 2010年12月29日

    一人の真剣師(お金などをかけて将棋をさす人)が主役で短編形式だった。将棋のことがわからんくても楽しめます。暗いけど。
    主人公の文吉の息子の文平とその兄貴分の彦六という格闘家はこの作者の別の小説にもでてくるらしいので読んでみようかな。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2013年10月20日

    その老人はみごとな銀髪をしていた。その瞳は異様な光を帯び、ノラ犬を思わせた。加倉文吉、人はその男のことを「真剣師」と呼ぶ。賭け将棋のみで生活をしているもののことである。旅から旅へ、俗世間のしがらみをすべて断ち切って、ただただ強い相手を求めて文吉は生きる。夢を諦めて師匠の妻と駆け落ちした男、父の敵を追...続きを読む

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