最後の幕臣 小栗上野介

最後の幕臣 小栗上野介

ビジネス・実用
792円 (税込)

3pt

3.0

幕末の外国奉行・勘定奉行・陸軍奉行・海軍奉行を歴任した小栗上野介。鎖国論が根強い幕閣にあって、一貫して海外との交流を主張し、常に世界と時代の行方を見据えていた。逼迫する財政を支えながら、西洋から産業・貿易・金融の制度や技術を移入し、近代軍隊の育成に努めるなど、その手腕は幕政全体に及んだ。しかし、この知略溢れる主戦論者に不安を抱く倒幕軍は、小栗追討令を出す――。江戸末期の政権を背負い、次代を準備した孤独な男とその一族の悲劇を描いた力作。

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最後の幕臣 小栗上野介 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    龍馬伝に感銘して倒幕派のキャラばっかに感情移入している人が読むとうまくバランスが取れそうな一冊。幕臣として最後まで官軍への徹底抗戦を説いた小栗上野介の、どちらかというと、働き盛りの輝きを伝えるというよりは、その悲劇的な死の周辺およびその後を描いた一冊。
    龍馬伝でも有名な勝海舟(彼は幕府側から見れば、薩長に情報を流す奸物と見られていたらしい)も歯に衣着せぬ毒舌キャラで敵が多かったように見えるが、小栗はそれよりもずっと敵が多そうである。言いたいことをいうので周囲に嫌がられ、何度も罷免され、しかし能力を買われて抜擢され、を繰り返し、『またも辞めたか亭主殿 』なんていうタイトルのNHKドラマにまでなってしまった言いたい放題のキャラ。しかし、その言動に私心はなく、先祖代々の主君である徳川家への至誠と日本の将来のためを思ってのことであった。もはや徳川幕府が財源的にも能力的にも限界が来ていることを知りながら、「どんな親でも死にかけたら必至に看病するだろう、自分はそういうことをしているのだ」と語ったというが、徳川家を自分の勤務先に置き換えてそう言えるサラリーマンはほとんどいないのではないだろうか。
    福沢諭吉が説いた、忠君愛国の情を持つ「瘠我慢」の生き方を理解するには、小栗の生涯をなぞるのが最もわかりやすいように思った。
    ただ、小栗の活躍のシーンが多くないので、2冊目の小栗評伝として手に取るのがオススメかも。

    0
    2011年01月24日

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