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女子高生と一緒にアニメ作り!!
新入生歓迎会で見た「アニメ」に衝撃を受けた阿佐実みよしは、アニメーション研究会に入部を希望する。しかし、そのアニメを作った人はもういない。それどころかアニ研は開店休業状態。どうする、みよし!…と心配する間もなく、彼女はただひたすらにアニメを創り出す。その熱量に感化させられた仲間たちとの熱いアニメーションライフが始まる!
第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した、今井哲也の初連載作品です。普通の“部活もの”とは一味違います!何者かになれる人、何者にもなれない人、その差がどのようについていくか、それを描いている作品です。この漫画を読んだ後、きっと何かを始めたくなっていることでしょう…。
Posted by ブクログ
楽しいことをみんなでやることの難しさと、楽しさ。それがいっぱい詰まった、最高の青春グラフィティでした。
主人公の天真爛漫なみよしはいかにも漫画的なキャラクターなんだけど、活動を邪魔するマジで頭がおかしい人が出てきたり、活動に参加しながらもやる気が無くてずっといらいらしている人がいたり(そして誰も直接そのことに触れられなかったり)、明るいだけの物語では決してなくて、「あーあーこういう人っているよなぁ」というチクチクと刺すような現実が垣間見える。結局人間関係ではうまく和解したり解決したりできなかったりもして……それでもみんなで一緒にアニメを作って完成させる、それが一つの答えになっている。それはとても正しいことで、同時に難しいことでもある。
これはなんというか、例えにしては大きすぎる話なんだけど、無念のなか先立ってしまった子のためにせめて親ができるのは、幸福に生きることだけだ、みたいな話に近い感覚がある(あくまでただの感覚なので、そこはそれ、適当に割り引いてください)。
だから、それを成し遂げたラストでは感動せざるを得なくなる。フィクションが現実を乗り越える瞬間がそこにはある。
今井哲也さんはフィクションと現実の境界を描くのがとても上手い人だなと思う。
楽しいことを全力で楽しもうとするみよしは、強い。素敵な人だ。
Posted by ブクログ
高校生部活青春劇として、誰もにおすすめしたい、唯一無二の作品。
とある高校のアニメ研究部を中心として、主人公の入部から文化祭までが描かれる。
主人公は語彙が少なく説明ベタだが、快活で行動的で、非常に魅力的に描かれている。
そんな彼女が周囲の人々に支えられ、また影響を与えながら、
文化祭で上映するアニメ作品の制作を目指していく、といったストーリーである。
特筆すべきはそういったキャラクター一人ひとりの感情・行動が、全編を通じ驚くほど丁寧に描かれていてる点であり、
青春劇として読者が必ず共感を覚えるようなリアリティと、
胸の奥底の忘れかけていた部分をくすぐられるような温かみを持つ作品となっている。
ラストシーンの読後感も非常に素晴らしい。
全4巻なので是非是非読んでみて欲しい一作。
Posted by ブクログ
今井先生の作品をいい加減集めようと思い購入。前情報に違わず、1巻を読み始めたら止まらない面白さを備えていました。アニメという団体で作る物をテーマにすることで繰り広げられるであろう煩わしい人間関係や才能の問題、出来た時の達成感、色んな要素を余さず詰め込んだこの作品は見ていて様々な感情を掻き立てられました。
持たざるものの後味の悪さ。今井先生の過去を考えればみよし側の人間だと思いますが三山先輩や映研部長などの描写もやけにリアルでした。自分は臆病ものなのであくまで手は動かしますが、正直心は三山先輩に同調してしまいました。あんな近くで才能の塊を見せつけられ、触発されてなにか行動しようにも絶望してしまうほどの空っぽな自分、わかってはいるがああいった足を引っ張ってしまう人間をしっかり描写した今井先生はすごいというか有難うと感謝を言いたくなりました。それほど、コピーを渡し終えたあとの三山先輩には自分を重ねてしまった。
しかし、そんな人間達で作り上げたものでも作品は作品。色んな障害があって挫折することは多くの人が体験したことがあるはず。だけど、どんな形でも完成に至ったときの達成感と自分は逃げなかったという証拠をもらうためにやりきるしかないんだよね、それこそみはしのようにがむしゃらに。そのがむしゃらで自分が楽しめなかったら止めるしかないけど、楽しいなら止める必要もない。最後のふみさんの言葉には見る人がみれば自己中かもしれませんが確固たる自分を持った人の良い言葉だったと思います。
一歩を踏み出せない人、頑張る人、諦めてしまう人、青春群像劇としてやるべきことはやった作品でした。エピローグも未来に続くいい終わり方でした。多分しっかりとした完成というか気持ちいい終わりを期待してた人にとっては尻切れトンボな終わり方だったかもしれないけど、この残る違和感こそリアル感なのではないでしょうか。
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