Posted by ブクログ
2016年05月28日
どのようにアップルが今のブランド力を作り上げたか、その裏にある闇?についての話。
・内容
アップルは部品一つ一つにこだわり、ファンを得て、ブランドを構築した。
アップル製品は世界中で爆発的に売れ続け、 アップル部品サプライヤーの「帝国」になった。
アップル製品が売れれば売れるほど、「帝国」に...続きを読むよる支配が強まった。
アップルは多額の利益を上げる一方、サプライヤーにコストダウンを要求し続けた。
また、事前通告なしに一方的な取引中止をされ倒産した企業もある。
アップルに依存しているサプライヤーが多い中、アップル製品の売上成長率が鈍化している。
サプライヤーはアップルとの付き合い方を考えなければならない。
・感想
アップルのように「サプライヤーの無駄を指摘し、コストダウンを要求する」ということは、
トヨタもやっている。
ちょっと踏み込みすぎな気はするが、企業としてはある種当然の経済活動である。
しかし、アップル社はとても合理的(すぎる)のである。
ユーザーに最高のものを届けたいといいつつも、自らは利益率30%を常にキープするように
サプライヤーにコストダウンを要求し続ける。条件を飲めなかったサプライヤーは容赦なく契約を切る。
また、他には買えられない技術をもつ中小・零細サプライヤーに対しては、主要取引会社であるのをいいことに
技術を盗み、 生産をコストの安い国に移すことで契約を切る。
衝撃的だったのが、シャープの工場についての話である。
iPhoneの液晶を生産するために1000億融資をした。その見返りに購入した機会はApple専用とすることを要求。
シャープとしては、Apple製品が売れているときは良いが、売れなくなり生産が減ると1日4億?の維持管理費を垂れ流すだけでただのお荷物をなった。
Apple製品は他に乗り換えできないし、デザインもそこまで気になる訳でもないため、 自分はApple製品を買っていない。
こういう本を読むと益々Apple製品は買いたくないと思った。