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Posted by ブクログ
山岳遭難の話で有名なのは、羽根田治氏の山岳遭難シリーズがあります。
遭難者本人や関係者にインタビューをして遭難状況を紹介しているが、「そんなことで遭難するの?」とか「遭難の予兆に察していれば遭難しなかったのに」などといった内容が紹介されている。そして、自分は羽根田治氏の本で多くのことを学んだ。
ところが、この本の著者はインタビュー内容ではなく、看護師としての実体験をもとに紹介している内容になっている。
初心者の目線で遭難のプロファイリングをしたり、遭難者家族と接触することで心境の変化や家族に与える影響などが伝わってくる内容になっている。
Posted by ブクログ
筆者は民間の山岳遭難捜索チームを立ち上げた。
ちょっとした山歩きのはずだったのに、大切な人が帰ってこない。
地元の警察が捜査を打ち切る難しい事案も、家族の方の思いに答えて引き受ける。
家族からの聞き取り、SNSでの目撃者探しなど、手を尽くして遭難者のことを知り、捜索すべき場所を絞り込んでいく。
家族は憔悴し、ときに厳しい言葉を投げつけられても、家族に寄り添いながら。
筆者は看護師でもあり、患者のプロファイリングと同様に、丁寧に話を聞いていく。その中で、「この人ならこう判断したかも…」と、登山家の目線ではわからないことに気づき、発見につながることもある。
山はいのちの保障などどこにもない場所だった。
いつも登っている山でも、「まだほんの序盤」というような場所でも、一つ間違えば滑落したり、道に迷ったりする。
大声を出せば登山道に届くような、それくらいの距離しか離れていない場所でなくなる方もあるようだ。
ヘリで捜索してもらえるように、ヘリコプター救助契約(発信機の電源が入っておらず、救助されなかった方もいた…)。残された家族のために山岳保険、など、聞いたことない手立てもあった。
誰もが安全に下山できたらいいのに…。
Posted by ブクログ
本書に出てくるLISSのような遭難者を捜索する活動には頭が下がる思いがした。
「家族から遭難者本人の性格や出かけた際の持ち物を聞き取り、登山の仕方や遭難者の人柄といった様々な背景をプロファイリングして、足取りをたどる」ということまで捜索するというのには驚いた。
そして、「捜索する上で大切なのは「遭難者の視点から山を見る」ことだ」ということもなるほどと思った。ベテランの登山家からするとそんなコースには行かないだろうというところでも、遭難者の性格まで考えてその日通ったかもしれないルートを一つ一つ潰していく作業は地道である。
本書に取り上げられた遭難者はそれほど高い山に登ったわけではなく、ちょっとした道迷いなどにより遭難している。そして、皆、単独での登山である。登山は比較的手軽な趣味となってきているが、色々と考えさせられる。
捜索をする人々の決して諦めない努力により日数がかかっても、無事にという表現は相応しくないが、遺体が発見される者もいれば、残念ながら発見に至らない者もいる。いずれにしても残された家族の心情を想像するに胸が苦しくなる。
また、屍蝋化した状態で発見される遭難者もいたとのことで、驚くとともに発見までにかかった年月の長さにまた心揺さぶられた。
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