短期的な目標達成を求められる企業の世界では、個人もチームも何らかの指標に基づいてパフォーマンスを評価されているのが常である。しかし、外発的報酬や外的な評価基準、他者による検証に過度に依存するあまり、「他者にどう思われるか不安で仕方ない」というネガティブな思考に囚われれば、パフォーマンスは低下してしまう。本書では、従業員が不安に陥る原因を概説し、パフォーマンス心理学者である筆者が「他者にどう思われるかということへの恐れ」(FOPO: fear of people’s opinions)と呼ぶ状態から抜け出すために、個人やチームのアイデンティティ基盤をパフォーマンスからパーパスへとシフトさせる必要性と、その具体的な方法を論じる。
*『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2024年4月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。
私たちは成功について語る時、個人の功績に焦点を当てがちだ。しかし、リーダーが一人の力で何かを成し遂げるわけではない。何か素晴らしいことを実現しようと思うならば、チームメートに頼る必要がある。筆者の一人であるトム・ブレイディは、米国のナショナルフットボールリーグ(NFL)において「史上最高」(GOAT:the GreatestOf All Time)のクオーターバックと称され、5回のスーパーボウルMVPに輝いた元アメリカンフットボール選手だ。しかし、彼が称賛を受けるのはそのプレーだけではない。周囲の選手からよいパフォーマンスを引き出す傑出したリーダーシップ力を持っているのだ。本書では、ブレイディの経験をもとに、チームが最高のパフォーマンスを発揮するためのリーダーシップの7原則を紹介する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2024年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。
本書の筆者、ロバート S. キャプランとカシーク・ラマンナは、気候変動の問題に会計学の視点から対処するため、『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)誌において、E負債という考え方を示し、さらにそれを発展させてカーボンオフセット取引の健全化を図るための5原則を発表した。本書では、これらをさらに推し進めて、川下の消費に目を向ける。消費者によるCO2排出に対し、どのようなケースにおいて企業は責任を負うべきか、その3つの原則を論じている。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2024年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。