恐怖とSF

恐怖とSF

小説・文芸
1,804円 (税込)

9pt

4.4

日本SF作家クラブ編、書き下ろしアンソロジー第5弾

何度目かのブームを迎えているホラーシーンへのSFからの回答。日本SF作家クラブ会長・井上雅彦が提示する未知なる恐怖21篇。

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恐怖とSF のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    どの作品も面白かった。アンソロジー作品でSFというところで読みづらいのかな。と思ったが、全くそんなことはなく、入門書としてもいいと思う。

    0
    2026年09月11日

    Posted by ブクログ

    SF設定のホラー作品集
    タタリエクスペリメントで「大衆が好むのは科学的な推論ではなく、科学風の答えだ。」と語られたが、まさにそれを体現するような本。

    0
    2026年07月12日

    Posted by ブクログ

    ホラー好き・SF全然読まない私だけどとても面白かった!新しい世界を知った。
    話題作のSFたまに手に取るけどよくわからん、結局なんの話?って挫折することが多い...でも今作はいろんな短編集だし、ホラーのエッセンスが良かったのかも。
    近いうちに良かった作家さんの中から長編を選んでチャレンジしてみたいな。良いアンソロジーは良い出会いをくれる。


    20作品あって、おおまかなテーマごとに分けられている。
    作品冒頭に挟まる編集者の一言が、『世にも奇妙な』のタモリみたいで楽しい。

    SFといえば宇宙モノのイメージだけどもう古いのか。宇宙人にふれる作品はあるものの、宇宙でどうこうって作品がひとつもないのは少し驚き(表紙的にも)。
    物理系のよくわからない理論やAI・プログラミング系がでてくるのはなんとなく予想できたけど、菌の話や身体についての話は新鮮だったなぁ。
    あとインスタやゾンビの登場もなるほどそんな視点がと思うし少しポップさが加わり楽しい。本当にバラエティに富んだ作品群で全く飽きることなく夢中で読みました。

    そんな中でも特に好きな作品は下記。
    でも20作品どれも面白く読んだ!








    ーーーーーーネタバレありーーーーーーー

    ・小田雅久仁『戦場番号七九六三』
     最初のミスト×怨霊の描写から、壮大な宇宙戦争への飛躍が好きだった!映像的にも美しく想像がふくらむ。
    オチもとびきり怖かった、こちらのイヤ〜な予感と作品内のテンションの差に「わ〜...。」と言いながら一旦本を置く。

    ・飛鳥部勝則『我ら羆の群れ』
     文字ならでは。想像した映像がどんどん書き換えられていく。こんなに畳み掛けてくるとは思わずなんだかある種の快感だった。

    ・牧野修『初恋』
     完全に私が今まで触れてこなかった新しいジャンルだった!なんじゃこりゃ!ページを行ったり来たり。

    ・イーライ・K・P・ウィリアム『フォトボマー』
     一番私が親しんでいる所謂ホラー的な怖さを感じた作品。遡って何百枚も写ってるのが淡々と書かれていくの怖すぎる。

    ・斜線堂有紀 『『無』公表会議』
     一番好きかも!まず議事録書き起こしという形態が軽やかでぐんぐん読めた。最後の展開も不意打ちだったし脳内で音を再生して戦慄。

    ・新名智『システム・プロンプト』
     彼岸の話どれも良かったなぁ。ミーコとカーティス、完全に逆やと思ってたからびっくり!そしてラストが怖すぎて笑うしかなかった。最後を飾る作品にピッタリ。

    0
    2026年03月01日

    Posted by ブクログ

    日本SF作家クラブが編んだホラーSF短編集。収録されている作品数は20編。

    まえがきや解説が非常に分かりやすく、今まで読んだことの無い作家さんがこの本には沢山いらっしゃったのですが、この本を読むだけでその方達の書いた短編が読めるだけでなく、簡単な来歴や代表作の名前なども知れて、SFホラーの入門編としても良質な一冊だと思いました。

    まえがきや解説を執筆した井上雅彦は2024年10月から日本SF作家クラブの第二十二代に就任した作家で、長年「異形コレクション」というホラーアンソロジーを監修されているとのこと。私は恥ずかしながら「異形コレクション」の存在自体を知らなかったのですが、ホラー好きの人たちに大変愛されているアンソロジーとの事でそちらもとても気になりました。でも最新刊が59巻とのことだったので軽く追える感じでは……無い……?(すごいや!)

    「恐怖とSF」は20編の作品が8つのグループに分類されています。目次は以下の通り。

    -----------------------------------------------

      ・まえがき
        井上雅彦

    -----------------------------------------------


     ●幽霊のゆくえ

      ・#
         梨

      ・タタリ・エクスペリメント
         柴田勝家

      ・始まりと終わりのない生き物
         カリベユウキ



     ●身体のゆらぎ

      ・幻孔
         池澤春菜

      ・あなたも痛みを
         菅 浩江


     ●侵食する獣
     
      ・ロトカ=ヴォルテラの獣
         坂永雄一
     
      ・戦場番号七九六三(ななきゅうろくさん)
         小田雅久仁

      ・我ら羆(ヒグマ)の群れ
         飛鳥部勝則


     ●進化する人怖(ひとこわ)

      ・フォトボマー
         イーライ・K・P・ウィリアム

      ・幸せのはきだめ(bissPit://moth)
         平山夢明


     ●物語の魔 

      ・現代の遭遇者 The Modern Encouter
         小中千昭

      ・牛の首.vue
         空木春宵

      ・初恋
         牧野 修


     ●異貌の歴史

      ・ヘルン先生の粉
         溝渕久美子

      ・漏斗花(じょうごばな)
         篠たまき


     ●地獄にて   
      
      ・愛に落ちる
         久永実木彦

      ・まなざし地獄のフォトグラム
         長谷川京


     ●彼岸の果て

      ・『無』公表会議
         斜線堂有紀

      ・開廟
         飛 浩隆

      ・システム・プロンプト
         新名 智

    -----------------------------------------------

      ・解説
        井上雅彦

    -----------------------------------------------



    短編ゆえに内容に触れるとすぐ核心に届いてしまうので、私が個人的に好きだった作品を3つだけちょろっと触れさせてもらいます。

    ・柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」
    じっとりしたジャパニーズホラーの雰囲気からぐわっと周囲を巻き込むあの感じ……ぞっとするお話だった。

    ・菅浩江「あなたも痛みを」
    AIに「痛み」を研究者が教えるという話。「痛み」と「暴力」の嫌なところが出ている描写が本当に……本当に嫌だった。

    ・飛 浩隆「開廟」
    これが一番好きだった。怖さと嫌さがてんこ盛り。でも、あの主人公が陥る地獄の様子は読者へのカタルシスでもあった!(スカッとした)

    ここで上げたのはたったの3編だけれど他の作品もどれも面白かったです。ネットでこの本の他の方が書いた感想を探ってみると、やはり、人によって好きな作品にかなりバラつきがあるように思いました。好みの差が出るなぁ。

    ホラーというジャンルに携わって長い井上雅彦のあとがきもとても面白かったです。世代じゃないので1~2作品しか見ていない「ウルトラQ」が気になってしまいました。解説によると日本SF作家クラブがドラマの企画段階から参画してたらしくって。そんな歴史があるんですね。

    本を通して読んだ後、これらの20作品をどうして8つのグループに分けたのかをもう一回反芻すると味わい深くなるのも好きでした。作品順についてはかなり気を配られたのだろうなぁ。

    色々な作家さんの作品が並んでいるアンソロジーは、ものによって、読み進めるうちに何だか散漫とした印象になるものがあるのですが、このアンソロジーは一つ作品を読むごとに段を降りていくような、そんな読みごこちがありました。

    とくに最初が梨「#」で、終わりに新名 智「システム・プロンプト」を持ってきている、というのが良かったです。この二作品はまったく異なる作風と内容の作品なのに、通ずるモチーフを扱っているように思えて……。一冊の本として、構造の美しさを感じました。

    「ホラーSF」というテーマだけ共有してそれぞれの作家が書き始めたのか、作家同士で「こんな話を書くよ」と、互いに調整を取りながら、創作を進めたのかは分からないけれど、一冊の本として、味わい深いアンソロジーでした。

    0
    2026年01月25日

    Posted by ブクログ

    ありそうでなかったアンソロジーだ。これは面白かった。ずっしりと重さのある作品が多い。救いも希望も無い未来を感じたい方はぜひ。巻末の解説は過去から現在のホラーシーンを分かりやすく説明しており参考になる。梨「♯」、柴田勝家「タタリ・エクスペリエント」などが印象に残った。

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    普段あまりノラない作家も珍しくよかった短編集。SFと一括りにしても宇宙、AI、化物と色んな視点で描かれていてどれも楽しめた。やっぱりホラーとの融和性は高いなと思うと同時に、描かれる恐怖がそろそろ実際にありそうなものがいくつかあるなと感じた。

    0
    2026年08月20日

    Posted by ブクログ

    SFと梨さんが好きなので手に取りました。初っ端梨さん著作なので良いね〜と思いながら読み進めるも、中盤は文体が合わないものもありやや中弛み。早く読み切ってしまおうと頁を捲っていたところ、最後の短篇「システム・プロンプト/新名 智」から不意打ちを喰らいました。自分がホラーに求めているものって、「なんでそんなことするの?」と言いたくなる悪意なんですが、それが見事に現れつつ、自分の人生にでかい一石を投じてくる読後感がまさに好みです。また、最初の「#/梨」とどこか対比構造になってるのもあらためて読み返すと美しい。
    ◆
    きみたちは人間か?
    もし人間なのだとしたら、それは善いことか?
    もし人間じゃないのだとしたら、それは悲しむべきことか?

    0
    2026年07月27日

    Posted by ブクログ

    「異形コレクション」シリーズ編纂で名を馳せる井上雅彦氏監修による、「恐怖」をテーマとした全編書き下ろしのアンソロジー。
    鴨的には聞いたことのない作家さんも多くて、略歴を拝見するとホラー系メインの方や、ネット上をメインに活動されている方も多くラインナップされてるんですね。新鮮な気持ちで通読させていただきました。

    不肖鴨、SFとホラーは親和性が高いと考えています。その理由は、どちらも「読者の想像力に全幅の信頼を置くことを前提とする」ジャンルであるから。作家が表現したいことを100%文章化するのではなく、何割かを読者の想像力に委ね、想像力を如何に喚起するかに心血を注ぐ、したがって読者の側にもある程度のセンスとスキルが求められる(だから決してメジャーになれないヽ( ´ー`)ノ)ジャンルだと鴨は思っています。
    その持論を前提に、乱暴ながらレビューさせていただきますと・・・「文章で表現しすぎ」かな?と感じられる作品が多かったです。痛いだけ、グロいだけ、正体不明なだけ、結局滅びただけ(本当に乱暴な表現ですみません!)と思ってしまう作品が少なからずあり、鴨的に総合評価は星3つと言ったところですねー。

    その中でも、SFホラーならではの美学を感じたものもありまして、飛鳥部勝則氏「我ら羆の群」はラストシーンの鮮やかなパラダイム・シフトに思わず膝を打ち、篠たまき氏「漏斗花」は切なくも残酷な”オチ”にスティーブン・キングの隠れた佳作「ジョウント」に通じるスタイリッシュ性を感じました。
    なお、鴨が大好きな牧野修氏は、通常運転です(笑)行間から想起されるイメージの豊穣さ/美しさ/怖さでは、飛浩隆氏がさすがに頭ひとつ抜けている印象。

    読む人の指向・志向・嗜好によって、好きな作品がかなり分かれるアンソロジーだと思います。読書仲間と読み比べてみても面白いかも。

    0
    2025年11月11日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ハヤカワのSFアンソロジーなら間違いない、と読んだ本。
    面白かったです!
    SFももはやジャンルレス、とされながらも、バラエティ豊かな作品群でした。
    SFの世界はどこまでも拡がっていくなぁ…

    特に、柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」、小田雅久仁「戦闘番号七九六三」、篠たまき「漏斗花」、飛浩隆「開廟」が好きでした。

    ■幽霊のゆくえ
    ・梨「#」:幽霊を見る機械「レトロス」に観測された幽霊のデータのアーカイブ
    …このお話の世界で“幽霊”とはなんなのかがわかると切なくなりました
    、柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」:祟りの研究と実験
    …“タタリ細菌”の発見というSF要素から、祟りの仕組みや概念が丁寧に解かれていて見事でした。細菌なら祟りを世界にばらまけます!
    ・カリベユウキ「始まりと終わりのない生き物」:インターネットの最深部にて見付かった仮想空間に、出現する幽霊
    …現実世界からの逃避が、その先へつながるとは…でした。
    ■身体のゆらぎ
    ・池澤春菜「幻孔」:ある日、自分に細かい孔が無数に開いてることに気付く
    …ゾワゾワしました。
    ・菅浩江「あなたも痛みを」:痛みを機械に教え込ませる話
    …この方面で人間に近付けるのはマズいんじゃ?と危険性を感じました
    ■浸食する獣
    ・坂永雄一「ロトカ=ヴォルテラの獣」:人外となった少女と、同級生の死闘
    …南総里見八犬伝!
    ・小田雅久仁「戦場番号七九六三」:何千年もの間、憑依して戦闘してきた異星人たちが今回選んだのは地球だった
    …ほのぼの始まったかと思いきやフルスロットルで地獄絵図へ。でも関西弁が呑気でいいです
    ・飛鳥部勝則「我ら羆の群れ」:羆に復讐したい人と、依頼されたマタギ
    …SFホラーでミステリもしてました。羆がなんなのかわかるとゾッとします
    ■進化する人怖
    ・イーライ・K・P・ウィリアム「フォトボマー」:短期間で意気投合したビジネスの相手が実は…
    …画面の向こうだけじゃなく、現実でも会える存在なのに!怖!!
    ・平山夢明「幸せのはきだめ」:連続殺人鬼も、誰かと親しくやり取りしてる
    …相手はそうだろうな、と思いつつ、ゴア描写がさすがでした。
    ■物語の魔
    ・小中千昭「現代の遭遇者 The Modern Encounter」:都市伝説系動画配信者が、「UFOを見た」とする人と出会う話の顛末
    …好奇心と顕示欲は身を滅ぼしますが、それでもやってみたい、という人は尽きなさそうです
    ・空木春宵「牛の首.vue」:牛の首の被害報告
    …語れないけれど語ることをやめない怪談はそれ自身が恐怖となる、と。
    ・牧野修「初恋」:大好きな相手がフィクションでした
    …牧野さんのお話の登場人物たちが、「自分は本当はこうなんだ」と知ったら恐怖だろうな、と思いました
    ■異貌の歴史
    ・溝渕久美子「ヘルン先生の粉」:日本占領下の台湾で、労働力としてゾンビを使役し始める話
    …ヘルン先生=ラフカディオ・ハーン。ゾンビィとキョンシーの違い
    ・篠たまき「漏斗花」:敗戦の満州から親子3代を行き来しながら紡がれる、神々の直系の話
    …むせ返るような花の香り。短編でこの広がりを描く篠たまき先生の世界に酔い痴れます。
    ■地獄にて
    ・久永実木彦「愛に落ちる」:無限の暗闇を落下する2人の話
    …強い嫉妬心は、それだけ執着してるということなのかも。愛の反対は無関心だから。
    ・長谷川京「まなざし地獄のフォトグラム」:地獄の光景が、ルールに沿って目に見えるようになった世界で、地獄判定システムが構築され…
    …“今週の地獄”、デジタルタトゥーとして最上級の厭さ。
    ■彼岸の果て
    ・斜線堂有紀「『無』公表会議」:死後の世界が『無』であることを公表するか否か決める会議
    …死後に「無」であることを認識し続けるとしたら怖いけど、ぷつんと断ち切られるなら怖くはないかも。
    ・飛浩隆「開廟」:突然現れた異界の生物と共存している世界で、排外的な主張をし続ける作家の話
    …移住種を攻撃するために人間の憎悪を煽る、SF設定だけれどリアルタイム味が一番強かったです。潤さん。。。
    ・新名智「システム・プロンプト」:ペルソナや能力、制限、情報・資料、そしてタスクを与えられる話
    …「読みもの」だからこそ描ける恐怖。

    0
    2025年10月20日

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