名探偵の生まれる夜 大正謎百景

名探偵の生まれる夜 大正謎百景

1,760円 (税込)

8pt

大正七年の秋、与謝野晶子は大阪で宙に浮かんでいた。夫である鉄幹と共に通天閣の足元に広がる遊園地「ルナパーク」を訪れたものの、夫の言葉に血がのぼり彼を置き去りにひとりでロープウェーに乗ったのだ。電飾まぶしい遊園地を見下ろし、夫婦というものの不確かさを嘆く晶子。そのとき突然ロープウェーが止まり、空中で動かなくなって……。(「夫婦たちの新世界」)

遠野には河童や山男など不思議なものがたくさん潜んでいるという。隣村を目指して朝もやの中を歩いていた花子は、「くらすとでるま…」という不思議な声を聞く。辺りを見回すと、そこには真っ赤な顔の老人がいた。かつて聞いたむかしばなしに出て来る天狗そっくりの老人から逃げ出そうとする花子だったが、今度は黒い頭巾に黒い蓑をまとった怪しい男から「面白い話を聞かせてくれないか」と尋ねられ……。(「遠野はまだ朝もやの中」)

ほか全8篇。

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名探偵の生まれる夜 大正謎百景 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月24日

    えっ、この人と知り合いだったの!?と驚きがあったり 史実とフィクションを織り交ぜたお話で大変面白かったです
    「遠野」と言ったらあの人だろうと思って読んでたら意外な人が出て来て、初めて繋がりを知りました

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    Posted by ブクログ 2024年01月10日

    いやぁ、おもしろかった!
    楽しかった!!
    短編集なんだけど引き込まれて
    あっという間に読んでしまった。
    この人があの人?!
    とか、フィクションって分かってるのに
    えぇー!と驚く。笑
    まったく別のお話かと思いきや
    繋がっていたり、ひっそりでてきたり。
    前情報なにもなしで
    ただ表紙に惹かれて手に取った本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月18日

    登場人物が豪華。
    びっくり箱のように、でもごく自然に豪華著名人が顔を合わせる様は、それだけで読んでいて楽しかったです。文章の至るところに伏線があり、それがしっかり回収されているのも読んでいて楽しかったです。

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月22日

    青柳先生の本は基本的に読むようにしているが、『浜村渚』シリーズや『むかしむかしあるところに』シリーズなど先生得意の軽快なタッチが特徴的な作品とは異なり、久しぶりにしっかりとミステリーだなと思って読んでいて楽しかった。

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    Posted by ブクログ 2023年11月17日

    大正時代を舞台に、作家、芸術家、研究家、学者、活動家などの有名人たちが様々な事件と遭遇する8編。

    探偵志願の学生・平井太郎(江戸川乱歩)が日本に潜伏中のインド人活動家を探すミッションを受ける…「カリーの香る探偵譚」

    一時帰国した野口英世博士の前に現れたのは英世の娘だと名乗る美しい少女…「野口英世...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月03日

    「カリーの香る探偵譚」「野口英世の娘」「名作の生まれる夜」「都の西北、別れの歌」「夫婦たちの新世界」「渋谷の共犯者」「遠野はまた朝もやの中」「姉さま人形八景」の8話。どれも面白かったのですが、「名作の生まれる夜」が特にお気に入り。作者の青柳さんの創作話だとわかってはいるのですが、本当にこうやってあの...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月10日

    大正年間を代表する?与謝野晶子、柳田國男、星一那殿著名人のエピソードにちょっとした謎を織り交ぜた短編集。

    各編につながりはないが、最終話は何話かを取り持つ形になっている。

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月29日

    どの作品もスッキリ終わる。
    登場するのが実在の人物なので、どの程度本当のことなのか分からないが、気にしなくても楽しめる。

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月23日

    この本には理屈ではない面白さがある。謎解きもあれば怪異譚(ホラーではない)もあるし、また現代社会と通ずるようなラブストーリーもある(もちろん中心はミステリだが)。時代によって人々の営みは変化するものだが、人間の性質そのものは大きくは変わっていないのかもしれない。そんな風に思わされた。

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月18日

    まず、野口英世の娘を読んで、渡辺淳一さんの「遠き落日」を思い出した。そこに出てくる野口英世は偉人とは思えないほど常識外れの人物として描かれており、金に無頓着で人に無心はするは借金は踏み倒すは、それでも援助をする人がいた。この本で書かれている野口英世そのままであった。次に八編の短編が若干の繋がりがあっ...続きを読む

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