女を書けない文豪たち イタリア人が偏愛する日本近現代文学

女を書けない文豪たち イタリア人が偏愛する日本近現代文学

1,815円 (税込)

9pt

3.8

『舞姫』『こころ』『真珠夫人』etc.
ああも女心をわからないのは、なぜ??
古典文学ではあんなに巧みだったのに(嘆)
日本文学を偏愛し、恋愛下手も自認する翻訳者が文学史の誇る「最もくどくてどうしようもない男」たちから謎に迫る。

近現代文学はロマンチックラブとの格闘史だ!
<愛>の在り方が変わった近代。
名作を誰もが持つロマンスの黒歴史から読み直すと、偉い「文豪」でなく、恋愛下手で頭にもくるけど可愛らしい「男」たちの素顔が見えてくる。
古典文学の超訳で知られる著者だが、最も読み込んできたのは近現代文学。
文学史の誇る「最もくどくてどうしようもない男」たちを、誰もが持つロマンスの黒歴史から読み直し、日本人の恋愛史まで浮かび上がらせる。
未読でも既読でも楽しめる、ロマンスで読み解く日本近現代文学。

【目次】
はじめに
第一部 恋に恋してるだけ 泣き止めばケロッとするオトコたち
元カノって、忘れなきゃダメですか――『舞姫』
ママの呪縛――『不如帰』
妄想こそはオジサンの生きる道――『蒲団』

第二部 結局のところ、俺様が主人公 意識高い系の憂鬱に悩むオトコたち
大人のこころの謎解き――夏目漱石『こころ』
妖婦は男性によって創られた――谷崎潤一郎『痴人の愛』
男性重視はどうにも隠せない――太宰治『ヴィヨンの妻』
女を・棄てた・遠藤周作――遠藤周作『わたしが・棄てた・女』

第三部 とことんウザい いつまでも諦めないオトコたち
ロマンチック・ラブという「病」――尾崎紅葉『金色夜叉』
「新しい女」まで後一歩は本当か?――菊池寛『真珠夫人』
ほんとうに怖い恋愛の話――江戸川乱歩『人でなしの恋』
おわりに
参考文献一覧

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女を書けない文豪たち イタリア人が偏愛する日本近現代文学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月17日

    古典文学をこよなく愛し、少しだけ男性に厳しい目線を持つイザベラさん。
    こんな方と学生時代に知り合いたかったーーー!!

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月06日

    漱石の『こころ』の章が面白かった。
    そうそう!もやもやする。Kって結局、失恋だけが原因で自殺しちゃったの?え、まじで?先生は、自分の内面のことばっかりで抜け駆けしてまで結婚したお嬢さんを大事にしている風でもない感じだし。お嬢さんはどう思ってるの?そもそも、先生って誰…。

    あとは、太宰と、

    菊池寛...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月19日

    なかなか楽しく読めました。
    この本で取り上げられている文学全てを読んだわけではないけれど、私自身も、なんだかなー、だめんずやんなこやつら、と思ってたことをスパッと指摘してくれてて。スッキリw
    二部、三部と後半になるにつれて面白くなってきます。うわー、最悪やなこいつら、どうしようもねぇなー、と著者と一...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年12月25日

    中学、高校のころは漫然と触れていた近現代の文豪たちも作品も大人になって読み返してみると、女性への解像度の低さに唖然とする。読み進めながら(んなわけねーだろ!!)とちゃぶ台をひっくり返したくなるような気持ちになるのだ。

    これはある意味で現代に生きる女性たちから文豪たちへのカウンターとして生まれたブッ...続きを読む

    0

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