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古代ローマ第一の学者にして政治家・弁論家キケロー(前106―前43)が人としての生き方を語り、老年を謳い上げた対話篇。84歳になる古代ローマの政治家・文人大カトーが文武に秀でた二人の若者を屋敷に迎えて、自らの到達した境地から老いと死と生について語る、という構想のもとに進められる。悲観的に、ではなく積極的に老いを語った永遠の古典の新訳。
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Posted by ブクログ
この本は、ユーチューブでアバタローさんが紹介している本だったので読んでみましたー。 まず、2000年前に書かれた本が読めるということに「すごいー❕」と思いました。 この本は、表題のとおり「老年について」書かれていますが「老年」について、とても前向きで「良いもの」として捉えており、「歳を取るってす...続きを読むばらしいことだよー❕」と教えてくれています。 2000年前の人も同じように「老年」について、不安に思っていたんでしょーねー。 「人の悩みって、いつの時代でも大差ないのかも!」っと思ってしまいました。 大昔の人も現代人も悩みは同じなのであれば、その答えは、誰かが本にしてくれてるはずだー!! やっぱり読書はいいですねー! ぜひぜひ読んでみて下さい
年代それぞれに自然に与えられる恵みを活用し謳歌すれば、それは生きることを活かすことになる。 ないものを求めればそれが手に入ったとしてもまたないものを求めるが、今あるものの中で最大限活用して日々を生きれば、老年は重荷ではない。
現代でも高齢化社会のなかで「老後の幸福」論の類の本はよく見かけるが、古代ローマのキケローの『老年について』はそのような本の原点にあるものと言えるかもしれない。 キケローの考えのの土台にあるものは、ギリシアから続く「魂の不死」の思想である。 そのような人生というものを広く観た観点から「老年」にスポッ...続きを読むトが当てられているのではないか。 若干二十歳の私にとっては、老年を考えることは同時に「今」を照射することのように思えた。
老いると言うことについて、ローマの政治家大カトーの口から語らせる形式をとった哲学書。死を恐れず、勉学に励み、快楽に身を委ねられない身を悦びとせよと言う内容。 理想的な生き方ではあるが、若い頃の生き方からこの心構えを頭の中に入れておく必要があり実践はなかなか難しい。故に「老年について」というタイトルと...続きを読むは裏腹に若いうちに読んでおくべき本だろう。
老年になっても依然として敬意を払われる人は、青年の時に成すべきことを成していると聞いて身が引き締まる思いだ。 ランプに油を継ぎ足す要領で、精神・肉体ともにメンテナンスをしなければならないとも書いてある。長く幸せに過ごす基礎・基盤は紀元前でも現代でも同じなのだ。 また死ぬということは人も自然の一部...続きを読むであるということで美しいことなのだと思った。 『友情について』よりも、個人的には納得しやすかった。
今も昔も老いに対する感覚は変わらないってことか。現実の大カトーがこの本と違うことやらかしてるのも一興。
久しぶりにローマ人の文章を読んでみる。主題の提示、老いが嫌われる理由の提示とそれに対する反駁、そして結論という明快な構成は非常に読みやすい。ギリシア・ローマの人生論の鍵となる「徳」という概念を知る上での一つの手がかりとなろう。
⑦ 開始:2023/2/10 終了:2023/2/11 感想 穏やかな老いを迎えるために。若いうちから徳を養うことが必要。欲情の炎に身を焦がすことなく、凪の心を持つ。自分にはもう少しかかりそう。
1.この本を一言で表すと? 老いは惨めではないと言うことを主張した本。 2.よかった点を3~5つ ・老年には体力が欠けているか?いや、老年に体力は要求もされない。だからわしらの年輩は法律と制度によって、体力なしでは支えきれない義務からは免れて...続きを読むいるし、できない事はもとより、できるほどのことでも強制はされないのだ。(p38) →必要とされる役割を意識して、その役割を果たして活躍すべきということだと思う。 ・わしがこの談話全体をとおして褒めているのは、青年期の基礎の上に打ち建てられた老年だということだ。そこからまた、これは以前にも述べて大いに皆人の賛同を得たことだが、言葉で自己弁護をしなければならぬような老年は惨めだ、ということになる。白髪も皺もにわかに権威に摑みかかることはできぬ。まっとうに生きた前半生は、最期に至って権威という果実を摘むのだ。(p60) →幸せな老後は、青年期を真面目にしっかり生きることによって成り立っていると言うことだと思う。 ・農業の楽しみについての記載(p51〜) →若い頃からのコツコツとした積み重ねが老後を豊かにしてくれると言うことだと思う。 ・青年が死ぬのは盛んな炎が多量の水で沈められるようなもの、一方老人が死ぬのは燃え尽きた火が何の力も加えずともひとりでに消えていくようなもの(p66) →的確な表現だと思う。人間誰もがいつかは死ぬと言うことだと思う。 2.参考にならなかった所(つっこみ所) ・自分は立派な生き方をしてきたんだと言う著者の自慢のようにも聞こえる。 3.実践してみようとおもうこと ・ 5.全体の感想・その他 ・著書は一応論理的な説明をしているが、なんとなく自己弁護しているような印象を得た。
古代ローマの時代に書かれたエッセイであるが、たいへんに読みやすい。 キケローも、老いては農事を事とするよう勧めていた。自然に近いところで生きていくことは、人間にとって大切なことなのだと思う。
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