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Posted by ブクログ
“サチは自身を失笑した。腕を下ろしてフェンが続ける。
「私、小さい時から色々な失敗をして、知らずに助けられて、今更気付いてお礼を言いたくても言えない人が沢山いる。だから決めたの。お礼を言えずに離れてしまった人の代わりに、これから会う人に恩を返す。それじゃ……いけないかな」
フェンは光の布ごとサチの手を取る。現実にある感覚が、フェンがスノウでなく、彼女が生きている事を教える。
「サチ。『私』は『貴方』に助けられた」
アイスブルーの瞳がサチを貫いて、彼の中の何かを打ち砕いた。
ヴィクターはスノウを助けられなかった。変えられない過去は消えない。
だが、サチはフェンを助けたという。
弟ではないが、変えたかった過去ではないが、未来には、この手でやれる事があると思っても良いのだろうか。
スノウの代わりに、償いを受け取ってくれる小さな手の平。
「ありがとう、フェン」
サチはフェンの手を力強く握り返した。”
サチの過去が明かされる今回の話。
サチの過去は自分自身すごく気になっていたので、満足。
ただ、やっぱり高里さんの言い回しは私には難解……。
気がついたら、語り手が変わっているっていう。
“「お譲ちゃん達、行き先は何処だい?」
火桶に当たっていた中年のトルリオン人が、毛皮の帽子を傾けて尋ねる。
全方向へ延びる地図の線。
後ろに二人がいるから、逃げ場はない。
怖くない。
「ストライフ王国へ」
フェンはローブのフードを下ろして顔を上げた。銀の髪に、雪が光を散らした。”
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