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「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」。著名なこの一文で始まる本書は、近代日本最大の啓蒙家である著者が、生来平等な人間に差異をもたらすのは学問の有無によると説く。彼のすすめる学問とは、西洋実学の批判的摂取である。明治の人心を啓発したその言は、一世紀を経た今日も清新である。(解説 小泉信三)
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Posted by ブクログ
さすが、一万円札になる人なのだから、すごい人だとはわかってはいましたが、改めてこの書を明治の時代に書いたことが、著者の時代の先を見据える目がエグかったことを物語っています。
数年前まで江戸時代という鎖国国家で育ちながらも、この自由な発想が生まれたと思うと、当時は相当な変人だったんだろうなと思います。
正直、全17章の中で訳わかんない章もありますが(自分の理解力のなさを痛感させられます)、それでも、刺さる章もいくつもあるので、読む人によっては刺さる場所は違うかもしれませんが、必ず何かを得れる書だと思います。
明治のベストセラー、令和でも全く色褪せてません!
Posted by ブクログ
2025/04/04
p.52
そもそも人の勇力はただ読書のみによりて得べきものにあらず。読書は学問の術なり、学問は事をなすの術なり。実地に接して事に慣るるにあらざればけっして勇力を生ずべからず。わが社中すでにその術を得たる者は、貧苦を忍び艱難を冒して、その所得の知見を文明の事実に施さざるべからず。その科は枚挙に遑あらず。商売勤めざるべからず、法律議せざるべからず、工業起こさざるべからず、農業勧めざるべからず、著書・訳術・新聞の出版、およそ文明の事件はことごとく取りてわが私有となし、国民の先をなして政府と相助け、官の力と私の力と互いに平均して一国全体の力を増し、かの薄弱なる独立を移して動かすべからざるの基礎に置き、外国と鋒を争いて毫も譲ることなく、今より数十の新年を経て、顧みて今月今日の有様を回想し、今日の独立を悦ばずしてかえってこれを愍笑するの勢いに至るは、豈一大快事ならずや。
本を読むだけではなく、実際に頭と手を動かすことも伴わせる必要があるってことかな。
勇気や力は読書だけで得られるものではなく、実際の経験や行動を通じてこそ得られる。
Posted by ブクログ
目次
合本学問之勧序
初 編
端 書
二 編
端 書
人は同等なる事
三 編
国は同等なる事
一身独立して一国独立する事
四 編
学者の職分を論ず
附 録
五 編
明治七年一月一日の詞
六 編
国法の貴きを論ず
七 編
国民の職分を論ず
八 編
我心をもって他人の身を制すべからず
九 編
学問の旨を二様に記して中津の旧友に贈る文
十 編
前編の続、中津の旧友に贈る
十一編
名分をもって偽君子を生ずるの論
十二編
演説の法を勧むるの説
人の品行は高尚ならざるべからざるの論
十三編
怨望の人間に害あるを論ず
十四編
心事の棚卸
世話の字の義
十五編
事物を疑って取捨を断ずる事
十六編
手近く独立を守る事
心事と働きと相当すべきの論
十七編
人 望 論
Posted by ブクログ
『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず』は有名すぎる書き出しだけど、本当に福沢諭吉が言いたかったのはそのすぐ後にある、『人は生まれながらにして貴賤の別なし。ただ、学問を務めて物事をよく知るものは貴人となり、無学なるものは下人となるなり』っていうフレーズだと思う。日本の近代化を目指した明治維新の時期に、国の独立とは、軍事力が高まったり経済力が高まったりするということがその本質ではなく、個人の独立を通じた国の独立って事なんだと思う。なんか色々勉強してて、やる気がなくなったときに諭吉先生の教え聞くと身が引き締まって頑張らなきゃってなるので愛用しています
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