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コミュニケーション論の不朽の名著! 今こそ求められる「対話」の真髄を語る。
人はなぜ対立するのか。なぜ関係が行き詰まるのか――。
不毛な争いを避け、皆が望む未来をつくる「対話(ダイアローグ)」という方法。
対話(ダイアローグ)とは:
・情報やアイデアではなく「意味」を共有する。
・明確な「目的」を定めなくてもいい。
・人を「説得」することは必要ない。
・あらゆる「想定」を保留することが重要。
「対話の目的は、物事の分析ではなく、議論に勝つことでも意見を交換することでもない。いわば、あなたの意見を目の前に掲げて、それを見ることなのである」
「『愛があればすべてうまくいく』と言う人がいる。だが残念ながら、すべてを救う愛は存在しない。だから、もっと良い方法を考えなければならないんだ」
偉大な物理学者にして思想家ボームが長年の思索の末にたどりついた「対話(ダイアローグ)」という方法。「目的を持たずに話す」「一切の前提を排除する」など実践的なガイドを織り交ぜながら、チームや組織、家庭や国家など、あらゆる共同体を協調に導く、奥深いコミュニケーションの技法を解き明かす。
ベストセラー『学習する組織』著者ピーター・センゲ(MIT上級講師)推薦!
(本書の構成)
1.コミュニケーションとは何か
2.対話とは何か
3.集団思考の性質
4.問題とパラドックス
5.見るものと見られるもの
6.保留、肉体、自己受容感覚
7.参加型思考と無限
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
デヴィッド・ボームは、アインシュタインと共に研究をしていた20世紀を代表する物理学者の一人ですが、そんな人が晩年に提唱したのが「On Dialogue」,「対話」でした。
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彼のいう「対話」をまとめてみると、参加する人々の背景に小川のように存在する「意味」の流れを汲み取りながら、「想定」(バイアスのようなもの)にとらわれずに、新たな意味をつくりあげる営み、という感じでしょうか。
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私は大学生の頃からファシリテーターのような役割を経験してきましたが、2013年頃にこの本を読んでから、姿勢が変わったように思います。なんというか、本当に、話し合いの場に参加するときには「小川」をイメージすることから始めています。
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7年以上経ったいま、読み直してみましたが、うなずきが止まらないというか。熟練のファシリテーターにとっては当然のことが滔々と書かれている本だと思いますが、何度読んでも色褪せない、原点回帰できる本だと思いました。
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人々の行動や発言の背景には必ず、ボームのいう「想定」があると思います。人々が個別にもつ「想定」をぶつけ合い、それを認めさせようとする話し合いはディスカッションであり、それは対話とは明確に異なるものである、とボームはいいます。
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そうではなくて、対話にはそもそも、特定の目的や議題などは存在しない。お互いがもつ想定の意味(どうしてそう思うのか?)を導き出し、共有し、(小川の流れに意見を乗せていくように)その意味をつなぎ合わせながら、そのグループにおける新たな意味をつくりあげること。
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いわゆる「ブレインストーミング」と呼ばれる場で、おしゃべりな人がバババーっと喋ったことがそのままグループの意見になることや、付箋に書かれた意見を見た目だけで機械的に並び替えて「グルーピング」して「グループの意見がまとまりました」ということがたまにあります。
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というよりは、「どうしてそう思ったのか」「それについて、あなたはどう思うのか」を(もちろん、言葉による発言を強要するのではなく、その人に合う表現方法で)導き、つないでいく、という感じかなあ、と。
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無目的、かつ言葉の意味を拾いながら雑談する場を大切にしたいものですね。
Posted by ブクログ
対話と議論は異なる。
議論は勝ち負けをつけるものであるが、対話は全員が得をすることだ。
レーザー光線はコヒーレントに同一方向に向かうため、強い力がある。
集団もレーザー光線と一緒で、ばらばらでは力が出せないが、同じ方向に向かうことで強い力を生み出す。
このちからを生み出すのが対話である。
対話では勝利を得ようとするものはいない。もし、誰かが勝てば、誰もが勝つことになる。対話では点を得ようとする試みも、自分独自の意見を通そうとする試みも見られない。それどころか、誰かの間違いが発見されれば、全員が得をすることになる。これは、お互いに満足のいくゲーム、と呼ばれる状況だ。
Posted by ブクログ
【目的】:自分に役立つ情報を得る。
・あるべきコミュニケーションは、ダイアローグ(対話)である。
・ダイアローグでは、コミュニケーションの目的を設定せず、結論も出さない。
・すべての意見は想定であり、自らと異なっても保留する。
・宇宙の一部としての意識により、自らのなすべきことに触れ、行う。
#自分が求めていたコミュニケーションのあり方を提示してもらった気がする。
#しかし、ダイアローグの場を設定すること自体、理解を得られるか、また継続させることも、近代社会の意識の中では、なかなか難しそうだ。
#意見を批判せず、発展させる点は、目的をもってすればブレーンストーミングのようなイメージだと思った。
#自己認識の問題は、どこかのレベルで定まるものではなく、状況等に応じて変化する重層的なものだと思うので、ダイアローグの場との意識のすりあわせが常に上手くいくとも思えない。
#課題は多々ありそうだが、従来にない(あるいは古くからあった)コミュニケーションとして、参加してみたいと感じた。
Posted by ブクログ
実務家が書いた壁打ちの本を読んだので、次は学者が書いたものを読んでみた。デヴィット・ボームという物理学者が対話について書いた本。対話に必要なことは、巧みな話術ではなく、相手と干渉しあう性質のものであると事前に理解しておくこと。つまり、自分の意見を押し通すのではなく相手の意見を受け入れる準備をしておくことである。必要なのは「意味=文化」の共有であり、そこから新しい価値を生み出すこと。ゆえに、何かに束縛、固執するのではなく、自由でなければならないし、創造的でなければならない。全体的な真実はないことを理解し推しはかる鋭敏さがなければならない。お互いが解決しなければならない「問題」の語源は「前に投げる、前に進む」と同義であるという。また、「参加する」の語源には、「分かち合う」という意味もある。初版は2007年だが、分断が進んでいると言われている今こそ、リーダーたちには読んでほしい。
Posted by ブクログ
例え話が極端に少ない、もしくは分かりづらいものが多く、抽象度の高い難解な本であろうと思います。
今回、私はペア読書という3,4人で1ヶ月かけ、1日10ページ程度に区切って、読んで、その箇所の感想や質問をしながら、少しずつ読み進めるという方法で読みました。まさにその場は、ダイアローグという形で、難読書ながらも共通理解を得ようとした試みでした。その記録を少し残したいと思います。
コミュニケーションの語源は何かを共通のものにすること。対話は言語を通じて、共通認識を作り上げる行為。
現在の社会では、あらゆる対立、議論、説得に基づくコミュニケーションがなされ、共通のものが作られずインコヒーレントな状態を作り出し、あらゆる地球上の問題の原因となっている。そのカウンターとして、共通理解を作り出す対話が重要である。
著者によると、思考とはその人の描写(思考の前提となる、人生経験、知識、価値観、信条など)から提示(意見や感想など)を作り上げる行為。冒頭イスラエルであった対話集会の話のように、提示で対立が生じた場合は、恐怖、不安、怒り、暴力のような感情は一旦保留し、相手の描写側にアプローチすることが大切。
個人的には、社会システムの変化や技術の進歩により、マズローの5段階欲求の低次から高次側への遷移が起きてきた。低次側では生きのびることが目的である一方、高次ではどう生きるかが大切になる。その中で、あらゆる価値観や生き方が必要とされ、それらの間で対立が生じやすく、インコヒーレントな状態になっていると著者は指摘していると感じた。個人は全体の一部であることを想起し、著者の提案する対話を実践していく必要があると思いました。
また、後半に載っている自己受容感覚の喪失した女性の話やイヌイットのアザラシのような数少ないメタファーはどれも印象深かったです。
Posted by ブクログ
最近自分の「対話力」が低下しているのではないかとの危機感から、4年ぶりに再読。単なるディスカッションではなく、Win-Winを実現するための「対話」に必要なスキルとプロセスを解説した一冊。
人は自分が所属する社会・集団の中で身につけた「思考と感情」により、事実をありのままに見ているつもりでも無意識の「想定」を行っており、他人が異なる「想定」から述べた意見に対して「守り」の姿勢を取ってしまうことが、対話を阻む障壁となる。著者はその背後に、現代社会に浸透した「科学的思考」があり、人々が”唯一絶対の真実”を追求する姿勢が社会の「断片化」を招いたのだと指摘する。
これらの課題を克服して「対話」するためには、一切の判断や行動を「保留」し、自己の感情をひたすら観察することにより、自分の「想定」を意識するとともに、科学的思考の対極である「参加型思考」を用いて、自分も相手もより大きな「全体」の一部であると認識する必要がある。「勝ち負け」を競いがちな文化とは真逆の価値観を組織的に許容することの大切さと難しさを再認識することとなった。
Posted by ブクログ
邦訳のサブタイトル『対立から共生へ、議論から対話へ』というのが、本書を平易なものだと勘違いさせる原因になっているのではないかと思います。
自身の知識と読解力の貧弱さを棚に上げて…というのは気恥ずかしいですが、それでもやっぱり生易しい内容の論文ではありません。
物理学者という背景が、文章を複雑にしているのでしょうか? 内容も、断片化や論理性の重視を否定する一方で、本論では対話の過程を細分化して論理的に考察しているようにも思えたり。
とにかくそんなことは置いておいたとしても、これは難解な一冊です。
全体の十分の一も理解できていないのではないか、と残念な気持ちです。
通常、目次を見れば大筋を把握できるものだと思いますが、いかがでしょうか? 各章でなにが語られようとしているのか、ちっとも想像できないでしょう。
ただし、様々な名著の下敷きになっているこの主張が理解できるよう、今後も再読を重ねていこうと思います。
<目次>
1 コミュニケーションとは何か
2 対話とは何か
3 集団思考の性質
4 問題とパラドックス
5 見るものと見られるもの
6 保留、肉体、自己受容感覚
7 参加型思考と無限
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