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准男爵家の次女アン・エリオットは、若い海軍士官ウェントワースと婚約するが、先方の経済力が不満な周囲の説得にあい、結婚を取りやめてしまう。八年後、エリオット家は転居を機に、出世して裕福になったウェントワースと付き合うことに。気まずさのなか、初めはよそよそしく振る舞う二人だが、胸のうちは穏やかではいられない。そんなとき不意に事故が起こり……。揺れ動く大人の心情を細やかに描いたオースティン最後の長篇。
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Posted by ブクログ
「もう、いいか」とちょっと思いました ちょっとね 「もう、後は古典だけ読んでればいいか」と、ほんとにちょっと思いました ミステリーとかも含めてな 「古典と余生」っていう題名で論文書いちゃおうかと思いました だって間違いないもの ジェイン・オースティン間違いないもの はい、イギリスが生んだ恋愛...続きを読む小説の名手ジェイン・オースティンの『説得』です 実はこのあと『高慢と偏見殺人事件』という妖しげなパスティーシュが控えているのでね 読んでみましたよ ざっくりあらすじ 8年前に母親代わりと慕うラッセル夫人の『説得』により、海軍軍人ウェントワース大佐との婚約を破棄してしまった准男爵家の次女アンが、ひょんなことから彼と再会して… いや、分かっとんねん! こちとらジェイン・オースティンの物語がハッピーエンドしかないのは分かっとんねん! じれったいわー あーもうじれったいわー 玉置浩二だわー もう延々玉置浩二いやじれったいのよ さっさとくっつきなさいよ!ってイライラしっぱなし なにを読まされてんねん!っていうね ほんともう最高か!っていうね しかしものの数十ページでアンの父親と姉と妹が嫌な奴って全身に染み渡らせるオースティンの筆力がエグいw
オースティン。かつて婚約していたが親戚の忠告を受け婚約破棄した女性が数年後に再会する話。 恋愛小説は普段読まないが、この作者は好きなので手にとった。随所にオースティンの皮肉がひかるが 登場人物にチャールズを3人も出すなと言いたい
miumiuのsummer readsでもらったものの、さすがに英語では読めなかったので翻訳本にトライ。 予測してたより分厚く、読み始める前から怯む… そしてカタカナの名前が覚えづらい…家族嫌なやつ…読んでも読んでも進まない…などと思っていたが、屋敷を出たくらいから面白くなって順調に読み進めることが...続きを読むできた。読みやすい翻訳で注釈も助かる。純粋に恋愛小説として楽しめたと思う。
この作品で初めてオースティンを知ったが、面白い! 最近恋愛小説を体が受け付けなくなっていたのだが、『説得』は精神的に成熟した大人の恋愛が描かれており、主人公が情動的で不合理な行動をとるようなこともなかったので、いらいらせず読むことができた。 物語の序盤では「盛りを過ぎた」と表現されていた主人公アン...続きを読むが、物語が進むに連れてどんどん輝きを取り戻していく様は読んでいて幸せな気持ちになった。というか、アンができた人間すぎる!(父と姉以外の)登場人物皆がアンに好意を持つのも頷ける。 他方で、メアリの自己中心っぷりには驚かされた。邪悪な人間ではないのだと思うが、彼女の我儘によってアンとウェントワース大佐の仲が拗れやしないかとヒヤヒヤさせられた。 物語の鍵である「善意に基づく警告に耳を傾けるのが正しかったのか、危険を冒してでも、自分の心が命じるままに従うべきだったのか?」(「解説」p510.ℓ9-10)という問いについては、今の自分の境遇(独身、20代後半)がアンに近いため、自分ごととして身に迫ってきた。私はまだ若輩者だが、「経験」の偉大さは徐々に感じ始めており、特に善意と良識のある年長者の意見を聞くことは、より困難の少ない人生を歩むためには不可欠なのではないかと思っている。他方で、若い時分に情熱のまま人生の舵を切るという選択は、たとえ一時的にであれ、前者の選択では決して得られないような燃えるような幸福、陶酔をもたらすのかもしれない、とも思う。要は、長期的な幸福をとるか、長期的な幸福を捨てる覚悟をした上で、一瞬の爆発的な幸福に身を委ねるか、ということか。 現代においては、この問いにぶち当たった時、アンがとり得た二つの選択とは別の、第3の選択肢を選ぶことが可能であろう。それは、周囲の警告に耳を傾けた上で、彼らの危惧する危険(ex.経済的不安)を(女性)自らの力で取り払うというものである。自立的な生活能力を身につけることで、情熱的な恋と長期的な幸福の両方を獲得できるだろうと考えるのは、早計だろうか。
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