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Posted by ブクログ
この作品について;森先生は情報・犯人を隠すのが上手いと思っています。そうとう頭が良い人でなければ、最後まで犯人を推理できないのではないでしょうか。この作品もそれが顕著です。刑事ものやミステリなら常識の「被害者の証言は絶対だ」というのに疑いを持たなければいけないことを思い知らされます。たしかに、実際の事件でも「人間の証言・主観」なんて当てになりませんものね。
普通のミステリやドラマになるようなどろどろの人間関係・派手なトリックのもとになりたつ殺人がみたいならこの作品はおすすめしません。この作品は森先生お得意のロジックが特徴ですね。
森先生の作品について私の主観;私は森先生の作品の文章がするすると頭に入ってきます。私は先生と思考プロセスが似ているのかもしれません。Xシリーズは前作のイナイ×イナイが不気味でおもしろくて、今回のキラレ×キラレも買いました。主人公の小川さんの頭のキレには今後も期待しています。
PS.就活が終わって積読になっていた本作品を読めて幸せです。
Posted by ブクログ
「椙田さん、いらっしゃったんですか。珍しいですね」
「うん、たまに珍しいこともしないとね」
「全然わかりません」
「わからないなら、無責任なこと言わないでよ」
「わかることだけを話していたら、こんな議論なんて、できないんじゃないですか」
「さあ、どうかなぁ。こんなこと続けていても、ものごとが解決するのかどうか、正直わからない。でも、少なくとも、僕の仕事は、僕に仕事を頼んだ人を納得させることなんだ。足を運んで、時間をかけて、汗を流しても、結局はわからなかった。だけど、とりあえずは、なにもしなかったよりは、努力をした分、しかたがない、という納得が得られる、というわけだね。困ること、悩むこと、その時間を請け負っているようなものだから」
『あるとき、無駄だからやめましょう、と進言したところ、無駄だからやっているんだ、と叱られたことがある。それを言ったのは、彼女が尊敬する人物で、その人のために働いていた。
彼はこう言ったのだ。
「無駄なことがしたくないのなら、今すぐ死んだらいい」と。』
「行動原理は、でも、常に自分の欲求を満たすためなんですよ。その欲求が、他人に理解できるものか理解できないものか、というだけのことです」
『電話をして良かった、と思った。最初から、疑ってなどいなかった。椙田のことは信じていた。それでも、言葉が欲しいときがあるものだ。』
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