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Posted by ブクログ
哲学書。
身近なテーマである「罰」だけに、難解ではあるが、丁寧な説明と、
多くの事例から、何とかついていける。
あらすじを書けるほどの理解はないので、キーワードを書いておきたい。
刑罰の意味 抑止、応報、追放、祝祭、見せもの、供犠、訓練
ここで「応報」に着目し、
行為、責任、主体という概念が浮かび、
リベットの実験 自発的行為は意志の前に脳で無意識に起動する、
つまり人間に自由な選択はないのではないか、そうなれば責任は生ぜず、
行為の責任に対する応報は問えないのではないか、、、
深い。
この議論が続く。終わりはない。
この本で取り上げなかったのが「赦し」
これも深いテーマだ。
応えは出なかったが、脳に心地よい汗をかくことができた。
Posted by ブクログ
人は自由意志を持ち、過ちを犯した者は咎められ、罰される。それが共同体における基本ルールと考えられていた。
一方で、自由の存在を否定し、刑罰は無意味だとする神経学者や社会倫理学者の立場もある。
はたして、人間とは自由な選択主体なのか。人が人を罰する事に意味はあるのか。
人を「責める事」及び「罰する事」に主題を置いた自由と責任に関する哲学書です。
刑罰の意味からはじまり、人間の自由意志否定論、責任虚構論などを紹介・解説したうえで、その矛盾や盲点を解説するという内容になっています。
「責める事」「罰する事」は人間の生のフレームワークに含まれているという結論を聞くと、優しく穏やかな世界というものが訪れる事は永遠になさそうだと、作者さんが言うように地球の行く末についてペシミスティックになりそう。
けれど、それを法なり理性なりで抑制し、是正し、許すことが出来るのもまた人間かなあ。
内容はちょっと難しい……んですが、どの章でも、まず1節目で前章までの要約や議論の要点、その章の流れや結論を先に説明してから本題に入るので、主題が分かりやすくて助かりました。
ちなみに、作中の「応報」の説明ににシーラッハの『犯罪』『罪悪』の中の事件が例として取り上げられているので、あわせて読むのもお勧めです。
Posted by ブクログ
読むきっかけとなったのは2つ。凪良ゆうの『流浪の月』を読んで、人が人を罰することは本当にできるのか?という疑問。2つ目はSNS上における“私刑”の過剰化から1の疑問が、さらに言えば事件に関係のない第三者が罰することに疑問を覚えたから。
罰することは生のフレームワークに組み込まれていて、それを否定することは抜本的にできないという結論。
特に『道徳的要求/道徳的期待が裏切られると、たとえ他人であったとしても、対“人”に対して義憤というネガティブな感情が生まれる』という部分が疑問を考える上で役に立った。
人が人を罰することから逃れられないの同時に、罰すること自体への責任も持たなければいけないことが分かった。
...では罰することへの責任はどう取るのか?第三者の意見・反論が刑罰へ影響することはあってもいいのか?良いとしたら度合いは?などなど...読むことで疑問が増えたし何よりとっても難しかったけど、思考が整理できて少しスッキリした!
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