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Posted by ブクログ
とても当然のことだが、論理の流れを掴むことがあらゆることを理解するのに重要な点であることに気付かされた。
前提があって結論がある。
まずはその前提が正しいかを疑う、前提から結論へ至る論理プロセスを疑う。その疑いの姿勢によって、本当にそのロジックが正しいと言えるかを判定できて、その主張を体得できる。疑いが晴れないのであれば、その批判的な意見、思考も自分の血肉ともなる。大学院における研究において、他者(もちろん自分自身もだが)の研究発表などを聞いていて、深く理解できるか?筋のいい疑問が浮かぶか?はこのプロセスを正しく追えているかが重要となると気づいた。
さらに、それはそのような相手の主張やディスカッションに限らず、あらゆる学習活動においても通底すると気付いた。思考プロセスをいかに真剣に辿れるか?そのプロセスにおいてひっかかったこと、分からないことは調べたり、質問することで腹落ちさせる。そんな単純なようで難しいことが必要である。
難しい本をどうやったら読み解けるかのヒントを知りたいなぁ、というライトな気持ちで手に取った本が意外にも、論理や学習の土台とは何かを気付かせてくれた。
Posted by ブクログ
難解な本を読むことに「必勝法」はないが、「正攻法」はある、というスタンスのもと、読解する上の指針になる着眼点を紹介している本である。文章全体が何を伝えようとしているのか。それを知るために一つ一つの章や節、文といった部分部分と全体を繰り返し読み直す(「解釈学的循環」をする)こと。そして、文章全体が伝えたいことを捉えて、その主張を表すキーセンテンスを見つけること。この二つを基本的な原理として、そのための具体的な方針が説明される構成になっている。
読解の方法について一番印象に残っていているのは、第六章「その文章のどこが重要なのか?」という部分だ。
有名な本を読んでも、何がすごいのかが分からない。文章の意味は分かるけど、いまいちただ読んだ、というだけな感じがする。こうしたことは、しばしば経験したことがあるけれど、この感覚をとても分かりやすく説明してくれていた。自分は、文章の意味が分かっただけで、その時代、その人が「どうしてわざわざこんなことを言うのか」が理解できてなかったのだと思う。文章を読むうえで、その文章で言いたいことを理解するだけでなくて、その言いたいことを言うのはなぜなのか、という文脈を汲み取ることは大切だと思う。
具体例を挙げることで理解が深まる、という話も面白かった。具体例を考える方法を教えるのではなく、具体例を考えていくうえで、その良し悪しを自分で判断する基準を説明しているところにも、「必勝法」でなく、「正攻法」を教えるスタンスが貫かれている。
絶対に上手くいく方法ではなく、今自分がやっていることが、正しい方向に進んでいるのかどうかをチェックするための着眼点を説明する、という発想は、大切だと思った。
Posted by ブクログ
難しい本を読むための正攻法が書かれている。
まず、全体と部分を循環してキーセンスを見つけるのが原理となる。
次に、前提と結論を分けて話の流れを掴む、であったり、抽象的な主張には具体例を考えて理解を深めるなど、方法論が紹介されている(前者は例えば批判するときは前提を批判するのか、前庭から結論の過程を批判するのかといった反論にも役立つ。後者は本の内容を自分の中に取り入れる作業となる)。
最後は、上記をブラッシュアップさせるために、読書会を薦めている。
哲学中心だが、他の本の文章を例題に、正攻法や、方法論が述べられており、理解しやすい内容になっている。
Posted by ブクログ
文系ですが、学生時代は現代文が苦手でした。
本書では読解の技法として「具体例をあげる」ことが指摘されていた。
多分当時の自分は具体例にたどり着くほど経験が足りていなかったんだと、今は思う。
振り返ると昔の自分は読解の「必勝法」を求めて失敗していたんじゃなかったかと。
代ゼミの酒井先生や出口さんの参考書を求めては難解な文章を理解できず、挫折をしていたものだった。
この本を読んで、難しい本の読解とは文章に人生まるごとでぶつかる営為ではないかと思った。
だからこそ読書会を催す必然性もあるのだろう。
外堀を埋めるばかりだが、本書の一番の肝は恐らく「部分の積み重ねで全体を理解する」と同時に「全体が部分の意味を定める」という解釈学的循環=グルグル回りにうまく入り込むと云うことだ。
これを誤ると、2003年イラク派兵時の憲法前文の「誤読」(わざとかもしれないが)のような事態がおきてしまうのかなあと思った。
併せて読みたい
「サブカルチャー反戦論」 大塚英志
Posted by ブクログ
0 どんな本?
部分と全体を行ったり来たりしながら齟齬を最小
限に抑える読み方を正攻法として提示する本。解釈
学的循環がキーコンセプト。必勝法では無く正攻法
と言う地道にして確実に前に進む読書法を教えてく
れる1冊。
1 何で読んだの?
(1) 日々の読書力を上げたくて。
(2) 具体的な読書の方法が知りたい。
(3) 読書の仕方が変わった状態になりたい。
2 構 成
全9章263頁
必勝法では無く正攻法と言う本のコンセプトから始
まり書籍や読書会への感謝で終わる。とてもわかり
易い構成で各章節毎に哲学者の著作を引用して説明
して行く。とても分かり易い。
3 著者の問題提起
書籍や論文の理解に必勝法はないあるのは正攻法
だ。
4 命題に至った理由
書くと言う行為は自由であるので、自由に書かれ
たものを確実に理解する方法など無いと言う事実。
5 著者の解
部分と全体を往復して解釈学的循環を進めること
が必勝法では無いが正攻法である。
6 重要な語句・文
(1) 読む事とはいったん疑った上で自分のわかる形
にまとめる事。
(2) 前提と結論に腑分けする。
(3) どの段階か意識する。(話の流れを抑えた上
で)
(4) 重要な箇所を指摘することが重要
(5) 主張を自分ごとにする。
(6) バッチリな具体例を見つける。
(7) マルティン・ブバー「汝と我」
(8) キーセンテンス
(9) 解釈学的循環
7 感 想
読んでいて次の読書に活かしたい気持ちになっ
た。部分と全体を循環したい。刺さったのは読む事
とは〜。ただ読めば理解できるわけじゃ無いらしい。
深く知りたい事は具体例の見つけ方。人に勧めるな
ら解釈学的循環。循環の図があって分かり易いが無
くても良いと感じた。タイトルは「読書の正攻法」
がピッタリだと感じた。
気になっていた哲学者のマルティンバッチリブバ
ーの引用も有ったし、とても有意義な一冊だったけ
ど、読書会の尺が長いので星4つになります。
8 todo
(1) 次の一冊から循環読書
ア アウトラインを書く。
イ キーセンテンスを書く。
ウ 重要な箇所を書き出す。
エ 主張を自分毎にする。
オ どの段階かアウトラインと照らし合わせる。
カ 前提と結論に腑分けする。
(2) マルティンブバー「汝と我」の購入
9 問 い
理解とは?
10 答 え
具体と抽象の往復の果て(達する事は無いか、達
するが変化を続けるもの)
Posted by ブクログ
難しい本を読むために意識、実践するべきことを哲学者の文章を実際に読んでみることを通じて説明していく内容です。難しい内容の本を読むことが苦手な人は、論理的に読むために必要なことを構築でき、そうでない人にとっても改めて自分の中で理論を整理し、明確にする手助けになるのではないでしょうか。
タイトルに対するネタバレになりますが、筆者がこの本で何度も述べているように、難しい本を読むために「正攻法」はあれども「必勝法」はありません。人によって持っている背景知識や読む文章との相性も違います。文章の内容も書き手によって様々であるため、万人が必ず正しく読むことができる方法などは当然ありません。しかし、難しい文章に対してはやみくもに読むよりは、ある程度の型みたいなものが存在することを意識して読むことによって、理解を促す手助けになるというのはまさしくその通りだと思います。
方法的な部分に関してはネタバレになるのでここでは書きませんが、この本の終わりで筆者はこのように述べています。
「書き手が自分の言いたいことが最もよく伝わるよう臨機応変に工夫する以上、読み手の側も臨機応変に対応する以外に道はないのです。」(p.262)
他者が練りに練った深い内容を読むため、私たちは主体的に試行錯誤しながら読まなければ理解は促されません。お手軽に本を読むという方法は無いのですから、すぐに理解できなくても挫けずに時間をかけて読むことが一番の正しい道なのだと思います。
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ビジネス・実用
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