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言葉のコミュニケーションは、希望と切実さと複雑さに満ちている。
「紀伊國屋じんぶん大賞2023」第2位『言葉の展望台』著者が贈る、最新哲学エッセイ!
「痛み」を伝える言葉、webの中の私の「言葉だけの場所」、「どういたしまして」の可愛さ、当事者視点からの語りかた、「からかい」が起きる場面、メタファーが見せてくれるもの、定義することへの懐疑、カミングアウトの意味とその先……。
さまざまな哲学の概念や理論はそれぞれが一個のレンズで、このレンズを使って見た風景と、別のレンズを使って見た風景と、その両方を通した風景はすべて違っているかもしれないし、そのどれかが正しいわけではないかもしれない。でもいろいろなレンズを通してみることで、裸眼で見たのとは違う風景の可能性に気づき、新しい仕方で物事を理解したり語ったりしていくきっかけになるかもしれない。(本書「はじめに」より)
【目次】
痛みを伝える
言葉だけの場所
「どういたしまして!」の正体
該当せず
からかいの輪のなかで
たった一言でこんなにもずるい
給料日だね!
言葉のフィールド
カミングアウト
ぐねぐねと進む
安全な場所ーー『作りたい女と食べたい女』
命題を背負う
一緒に生きていくために
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
初めてこの著者の本を読んだ。
タイトルに魅かれて手にした。
言葉のコミュニケーション、
話し手の言葉は、その人そのものがどんな立場でどんな力があるかによって、聞き手の人に伝わり方が違うと思う。
時には、話し手の真意が捻じ曲げて取られることも少なくない。
とくにSNSの中では、いい事も悪い事、拡散される。
コミュニケーションをとる前提に、話し手と聞き手の人間関係がどうなのか、重要に思う。
著者がカミングアウトをして、家族や友人に受け入れられたことはとてもよかった。
母親は、幼少期からきっと気づいているものだけど。
世界中でたった一人でも味方がいれば、心強い。
よく、色眼鏡で見る、というが、
誰しも、レンズには多少の色は付いている。
哲学の透きとおったクリアなレンズで物事が見られたら、ありのままで受け入れられるだろうに。
法律や憲法ではけして決められない、人の生き方。
全ての人がその人らしく、ありのままで生きられる世の中になりますように。
Posted by ブクログ
「からかいの輪のなかで」
芸人の世界では、いじられることを「おいしい」と表現する。
それって本心なんだろうか、なんだろうな。
自分が若い時、ノリで茶化されることを、笑って流したり、気の利いた一言で場を沸かせた経験は何度もある。
でも、そういうコミュニケーションで得られたものって何なんだろう、と思うと、意外と何にもないのかもしれない。
「安全な場所」
私も「つくたべ」の一ファンなので、こんな風に取り上げて語ってもらえて、嬉しい。
私は「つくたべ」が、途中からレズビアンのテーマを見せてきたことには、実はあまり賛成ではない。
そうしたことを抜きにして、二人の食卓が縛られることのない「安全な場所」だと感じていたからだと思う。
登場人物たちが、そんな思惑を脱して自由恋愛をするのだから、それはそれで良い。
「一緒に生きていくために」でもあるけれど、自分の身の回りにジェンダー的な悩みを持っている人はきっといる。
私自身も、性を変えるほどの強さではないにしろ、強いられることに否定的だったことがある。
安易に共感するな、という言葉はある意味残酷だ。
本当のことなど何も知らないくせに、と拒絶から始まる関わりが、どれほど実を結ぶだろう。
私にも、この程度かもしれないけど、分かる部分がありますよ。
そういう些細な共感を、大切にしたい。
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ビジネス・実用
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