ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
私たちは会話を通じて何を伝え、何を企んでいるのか。あるいは相手の心理や行動にどんな影響を及ぼそうとしているのか。気鋭の言語哲学者が、『ONE PIECE』や『鋼の錬金術師』などの人気のフィクション作品を題材に、「会話」という営みを徹底分析! コミュニケーションとマニピュレーションという二つの観点から、会話という行為の魅力と、その実態をわかりやすく解き明かす。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
読んでいてハンターハンター24巻でイカルゴがキルアを助けた後のシーンを思い出しました。 今まであの会話がずっと引っかかっていたのですが、この本を読んでようやく腑に落ちました。 キルアは助けてくれたイカルゴに対して、今後はお礼なんて言わない。お前も俺が助けたときにありがとうなんて言うな。友達がサポー...続きを読むトし合うのは特別なことじゃないから。と言っています。 これは、『ありがとうと伝えること』と『友達がサポートし合う関係』について、お互いの中での約束事(定義)をしていると言えるのではないかと思いました。 キルアにとっての『ありがとう』は、普通はしてくれないことなのに、してくれて助かった。という意味として捉えられると考えました。 またキルアにとって、友達とはお互いサポートし合うことが当然の関係と思っている。 よってキルアにとって『ありがとう』を言うことは、お互いサポートし合うことが当たり前の関係ではない。と表明しているようなもの。つまり友達ではないと言っているに等しいので、それは『ダサい』ぞということなのだと解釈しました。 この本のおかげで長年の疑問が解決した気がします。
コミュニケーションは話し手と聞き手との間に約束事を形成するものであり、マニピュレーションは聞き手を話し手の意図通りに操作することであり、両者は区別される必要がある。この両者の様々なズレやバリエーションについて漫画や小説などのフィクション作品における会話を題材に解説していく。素晴らしくわかりやすかった...続きを読む。この本を読むことで実際の会話におけるコミュニケーションやマニピュレーションについてもアンテナを貼ることができるようになるし、小説や漫画の読解力を上げることもできるように思います。 それにしても『鋼の錬金術師』はおしゃれなマニピュレーションの宝庫だな。取り上げられてたところ以外にもたくさん思い浮かんだ。 前半でおしゃれなマニピュレーションの良さを解説しつつ、後半では同じ効果を悪意を持って使用する場面について、こちらはフィクションではなく現実の場面で指摘されており怖さも感じたがなおさら理解することの重要さを痛感した。
近年の「論破」ブームへの批判にもなっているような気がしました。マニピュレーションをうまく使ったもん勝ちの社会:
なるほど会話とは意味のやり取りだけでは無い とこの本から学べます。 すでに分かりきっていることではありますが、 本人の口から言わせることに意味があったり、 逆に反対の行動を取らせるための発言などが 会話には存在します(「押すなよ〜」「押す なよ〜」のアレです)。 意味のやり取りを会話のバケツリレ...続きを読むーだとす ると、本人の口から言わせる言動を促すため の会話はマニュピュレーションと表現するら しいです。 日本語では「操作」ですね。 この本では漫画作品を例に挙げて、行動をマ ニュピュレイトする会話とはどういうことな のかを知る一冊です。 あの「うる星やつら」の最終回における、諸 星あたるの最後のセリフの深さはここに繋が ります。
相手との約束の形成。 共通の認識を持つ(約束する)ことがコミュニケーションとしての基本。 それを実現してるように見せて共通の(意図的な)認識に仕向けるマニピュレーション。 好きな作品を見返したくなった。 愛らしい会話が溢れてる。
非常に興味深いテーマの新書が目に入り手にしたお陰で、楽しく読むことができました。 ふだん、私たちがしている、「会話」というものを考察しました、という内容でした。 導入も内容も順序も、とてもよく整っていて、古今東西にあるお馴染みの漫画・小説・映画の中での「会話」を分析しながら、コミュニケーションと...続きを読むマニピュレーションの2つの面から光を当てて、読み解いてあります。 やはり、どのような会話にも、マニピュレーション(=操作)の要素が含まれていると考えた方が良さそうです。 話者は、ある程度自覚的にマニピュレーションを行うのですが、最終的に、それが個人的な善意か、悪意か、はたまた勘違いからか、陰謀か。 相手のマニピュレーションは、いったい何に基づいているのか、や、相手のことをどこまで信頼できるのか、という問題と関係するような気がしました。 (コミュニケーションレベルではなく)、マニピュレーションレベルでの、話し手のメンタリティについてしっかりと考えれば、(お互いに)さらに楽しくて、実りの多い会話が続けられるのだとも思えました。 そんなことに思いをめぐらせ、著者の論じた哲学の奥深さや楽しさを、涙しながら味わうことができました。たいへん有意義な読書でした。
「哲学」という難しい響きに先入観があった私ですが、三木那由他さんの語り口は淡々としているようでどんどん読み進めたくなる柔らかさがあったように感じました。 普段無意識に行っている会話についていざ言語化されると「そういえばあのとき私は…」と自身の過去の発言なんかが思い返され、読んでいてずっと不思議な気持...続きを読むちでした。面白かったです。
普段からなんとなく分かってると思って、見聞きしたり使ったりしてる会話を改めて考えるのが新鮮だった。「お互いに今、○○という約束ごとを作ってそれに沿って会話する」という、コミュニケーションは約束の積み重ねだというのが面白かった。特に意識してなかった分、確かになぁ…と思った。 漫画や本・ゲームから会話を...続きを読むとり上げて考えるというのも身近に感じられて読みやすかった。 マニピュレーションに関する話が印象的。本心を潜ませたり相手を操る為に使う次元の会話、マニピュレーションがもつ怖さや独特の味わい等、面白いと同時に怖くもあった。 会話について考える面白い本だったし、自分の日常にある会話をこっそり観察してみようとも思った。 かと言って、あまりに当然に使っているからいざ意識するってなると難しいだろうけど…。
三木由那他さんの文章が好きになって読みやすい本を読んでいます。 『会話を哲学する』難しそうですけれど、丁寧に身近なマンガや小説などから引いた会話を使って説明されていて解りやすい。 まだまだ会話を分析する迄には全く至らないが、自分のした会話を顧みて「あぁなるほどね。こういう会話が著者があそこで書いてい...続きを読むたことかぁー」っと思い当たる時があって、結構感動もの。 マニピュレーションという著者の概念を使うと説明がしやすい会話も多い。 "おわりに"で掲げてある本にも手を出して、もう少し深く。もう少し長く会話の哲学について考えてみたいと思う。 読めば誰でも必ず得るものがあると思います。
演劇におけるサブテキストや、スタニスラフスキーの「目的」の話と本当によく似ていて、というよりも同じもののように思えてすごく納得できる内容でした。 ふだんの会話への思考も深まるのですが、何よりも創作に携わる人(とくに演じる仕事に携わる人)はぜひ一度読んでみてほしいと思うような本です。 フィクション...続きを読む作品を見るときの脚本や画面への解像度をあげてくれるのもとっても良いところ。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
会話を哲学する~コミュニケーションとマニピュレーション~
新刊情報をお知らせします。
三木那由他
フォロー機能について
「光文社新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
言葉の展望台
言葉の道具箱
言葉の風景、哲学のレンズ
「三木那由他」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲会話を哲学する~コミュニケーションとマニピュレーション~ ページトップヘ