アメリカで最も愉快なサイエンスライターと評されるメアリー・ローチが連れて行ってくれる宇宙は予想のやや斜め上を行く。メアリーのこれまでの著作のテーマは死体、霊魂、セックスで、下世話な話題を扱いながら本書でもみられるように独特のユーモアを交えながら下品にならない軽いタッチが特徴だ。原題は「Packing for Mars」火星探検に行くためにこれまでの宇宙開発を下敷きにどう準備するかを広範に取り上げている。
有人飛行に先だって打ち上げられた猿のエノスは異常にマスターベーション好きだったことから、ニックネームは「Enos the Penis」だった。それで宇宙飛行中にあそこをいじりだしたしないようにカテーテルを挿入されていたが、怒ってそれを引き抜き、始めてしまった姿が監視カメラで映されてしまったというが本当にNASAにそのフィルムはあるのか?