「自信がない」という価値

「自信がない」という価値

ビジネス・実用
1,760円 (税込)

8pt

3.5

「自信がない人ほど成功する」「根拠のない自信は害になる」「真の実力と自信を身に着けるには」――ロンドン大学教授が長年の人材研究から導いた驚きの法則。本国ベストセラーを新装改題。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「自信」はあったほうがいいか、ないほうがいいか。
    そう聞かれたら、あなたは何と答えるだろうか。

    周りでは欧米的な自己主張の強さこそ成功者の秘訣だと持てはやす声や、あるいは「あなたはあなたのままでいいんだ」と肩に手を置くような優しい声もよく聞こえてくるが、どちらの主張者も共通して、自信はあったほうがいい、と考えていることだろう。

    そこに本書は真っ向から異を唱える。

    自信があることと成功することには何の関係もなく、むしろ自信がないことこそが仕事や人間関係において大切だと主張するのだ。

    著者曰く、成功は「準備」と「パフォーマンス」の2パートに分けられる。
    「パフォーマンス」の際に自信があるのはいいことだが、準備段階においての根拠のない自信は向上心の低下を招き、あぐらをかいて努力しない、見かけと口だけ達者で実力のない空虚な人間をつくってしまうと言う。
    だけど、心から自分に自信がない人は、失敗への不安から実力をつけようと必死に努力・準備するので、中身のない自信家よりも結果として優秀な人になれる。

    ここで、自信がない人が最後に成功すると聞いて、アニメ『天元突破グレンラガン』のシモンを思い出した。
    根拠に欠けるけれど自信に満ち溢れててアニキ肌のカミナと、自分に自信がなくカミナに頼りっきりのシモンの2人が、地下暮らしからまだ見ぬ地上を目指して冒険する物語だ。
    (ばっくりネタバレになるけれど、)たしかにシモンは、最終的に銀河で一番の漢になったから、本書の言うことは正しいのかもしれない。
    でもじゃあ、カミナはポンコツだったのかと言えば、確かにリスクを顧みない行動によって途中退場となったけれど、決して空虚なポンコツ人間なんかじゃなかった。
    生命力に満ち満ちてて、どんな危険にもひるまず立ち向かうカミナの背中がなければ、その後のシモンは決して存在しなかった。
    その背中を信じ、その背中に憧れ、その背中を越えようとしたからこそ、シモンは銀河一にまで成長できた。
    カミナとシモンは、カミ(上)とシモ(下)の名前の通り、コインの表裏、両輪で突き進むキャラクターだった。

    話がそれてしまったけれど、要は、たとえ根拠のない自信でも、内心ではその根拠のなさをわかっていて、自分が努力することの必要性を認識しているなら、いずれ本物の実力を身につけることができる。
    そういう、虚勢の裏の謙虚さは、伝わる人には伝わるから、自信満々でも嫌味のないカミナみたいな人間が愛されるのだろう。

    大切なのは、現状に決して慢心せず、実力をつけるための努力を怠らないこと。

    シンプルだけど忘れがちで、調子に乗りがちな自分にはとても刺さる本でした。

    -----

    成功は二つのパートに分けられる。それは、「準備」と「パフォーマンス」だ。 p.76

    成功の中で「パフォーマンス」の占める割合はとても小さい。何かを達成するまでの時間と労力で考えれば、全体のほんの10%くらいだろう。残りの90%は「準備」だ。そして、自分のパフォーマンスに自信がない人ほど、より熱心に準備することになる。 p.77

    自分中心=自分の自信を心配する
    他者中心=自分の実力を心配する p.81

    人間の行動を司るもっとも基本的な原理は、他者の承認を切望する気持ちである p.83

    人生で大切なのは、「他人が自分をどう思うか」だ。そしてそれを決めるのは、あなたの自信ではなく、あなたの実力だ。 p.85

    ある人がどんな人かについては、だいたい本人よりも他人のほうがよくわかっているが、こと能力に関しては、他人の意見のほうがはるかに正しい。 p.102

    それなのに私たちは、自分のことは自分がいちばんよくわかっていると考える。理由の一つは、そう信じることで、「自分がコントロールしている」という感覚を持つことができるからだろう。 p.103

    他人の行動は性格で説明され(「あの人はバカだから」「つまらない人だから」「だらしない人だから」)、そして自分の行動は、予測できない外側の出来事によって説明される(「電車が遅れたんだ」「交通渋滞に巻き込まれてしまって」「それは彼の責任だ」)。ただし、褒められるような行動の場合には、自分の能力や才能のおかげだと考える。 p.103

    人格は、他人にとっては運命かもしれないが、自分にとっては自由意思による選択だーーまたは、本人はそう考えている。 p.104

    傲慢さよりも謙虚な態度と優しさ、生まれつきの才能よりも努力と勤勉、そして自信は実力があって初めて役に立つ。 p.153

    誰から見ても本物と認められている人だけが、自信のあるふりをしなくても許される。それに加えて、本物の実力者は、むしろ自信のないふりをすることで実力を見せつけることができる。 p.157

    「勝ってもおごらず」を実践するには、まず勝たなければならない。 p.158

    頭のよさを褒められた子供は、努力を嫌い、すぐに結果を求めるが、努力を褒められた子供は努力を惜しまない。 p.161

    他人は何を欲しがっているのだろうか?答えはもちろん、あなたが欲しがっている三つのものと同じだ。
    愛(人から感謝され、大切にされること)
    成功(ステータスを手に入れる、または自分の目標を達成すること。他人に認められる能力を身につけること)
    知識(世界を理解し、コントロールしているという感覚を手に入れること) p.201

    心理学では、この状態を「自我消耗」と呼んでいる。自分を高める(実力をつける)ために意志の力が必要なのに、高い自己イメージを保つ(自信を高める)という無駄なことのために使ってしまっているのだ。 p.241

    中でもうつ病のいちばん重要な役割は、実現不可能な目標に向かって努力するという無駄な行為を阻止し、偽りの希望を抱かせないことだろう。 p.247

    「自信の低さをどうすればいいか」と困っているなら、答えは簡単。
    「そのまま大切にする」だ。 p.265

    自信のなさは、正直な友人だ。正直すぎるのが玉にきずだと思うかもしれないが、いつもあなたのためを思っていることは間違いない。この友人は、あなたの成長を心から願っている。ここでもう一つ大切なことがあるーーそれは、自信の低さを解消するには、本物の実力をつけるしかないということだ。不安や心配を克服したいと思っているなら、効果的な方法はただ一つ。成功することだ。 p.266

    自分の中に弱さを認めるほど、向上したいというモチベーションは高くなり、そのための努力も惜しまなくなる。自信の低さは、失敗の結果だが、成功の源でもあるのだ。 p.280

    0
    2024年07月03日

    Posted by ブクログ

    自信がないことで努力できるし、自信がある人よりも謙虚で好かれる。
    実力が伴った自信じゃないと意味がない。
    謙虚で努力を惜しまない姿勢でしか成功できないし根拠のある自信とはならない。

    0
    2024年03月20日

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