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空は美しい。そして、ただ美しいだけではなく、私たちが気象を理解するためのヒントに満ちている。
本書は、twitterフォロワー数33万超の人気雲研究者が「雲愛」に貫かれた視点から、空、雲、天気についてのはなし
や、気象学という学問の面白さを紹介する。
ゲリラ豪雨、上昇する平均気温、地球温暖化と思われる異常気象が続くなかで気象への関心は高まりを見せており、ニュースのトップに天気情報が来ることもいまや珍しいことではなくなった。
気象学は、物理、数学、化学、統計などを駆使しながら、雲や雨の発生を読み解き、予測する・・・複数の学問知を導入した知的な面白さに満ちた学問である。
しかも、それが、流れる雲、空にかかる虹、吹きぬける風、降りしきる雨、雪、夜空の月などで、目にすることができる、体感できる。
本書では、た空の美しい写真の数々とイラストを用いながら、気象学の魅力を、感動的に、超わかりやすく伝える。
本書の最後のページを閉じたとき、見慣れた空が全く変わった景色に見えてくる一冊。
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Posted by ブクログ
気象大学校卒の雲研究者である著者が、気象をテーマに解説している本。学問的な内容ではなく、普段の生活の中でどのように気象と関わることができるのかという「楽しみ方」を読者に伝えるような内容となっている。文章がほどよく平易であるのに加えて、オールカラーの写真や図が非常に分かりやすく魅力的である。前半の章は以前に読んだ「すごすぎる天気の図鑑」シリーズと同じような内容を、大人向けに書き直されたという印象である。後半の章では、気象学の発展の歴史や著者自身の研究者に至る道のり、研究の苦労話などが書かれている。他の気象の本にはあまり見ない内容で、とても興味深かった。何度も読み直したいと思える本だった。
本書から学んだこと
- 焼肉店でのスープから湯気が多く出るのは、スープが熱いからではなく、煙などの空気中の粒子「エアロゾル」が大量に存在するから。また、浴室の壁面に水滴ができ、これらが合体すると一気に流れ落ちる様子は、それぞれ降水粒子の「凝結成長」「衝突・併合成長」と同じである。このように身近な場所で気象の世界を見ることができる。
- 太陽が地平線から-18°~-12°の位置にあるときを「天文薄明」(六等星が肉眼で確認できなくなる)、-12°~-6°の位置にあるときを「航海薄明」(水平線が見える)、-6°~0°の位置にあるときを「市民薄明」(照明なしで屋外で活動できる)という。
- 気象庁は「梅雨入りした」ではなく、「梅雨入りしたとみられる」と発表する。速報として出すものの、のちに振り返り、毎年9月1日に梅雨入り日を確定値として出している。
Posted by ブクログ
お勉強ぎらいだった幼いころの自分を反省しつつ、地球はふしぎってことをあらためて勉強する。
天気の不思議さを味わうことができる入門書です。やさしい文章でカラー写真もたくさんあって助かります。雲の種類や虹のしくみ、そもそも天気がどう成り立っているのか、天気と人類との関わりの歴史、現在の気象予報技術など守備範囲が広い本です。防災意識向上の呼びかけもあり、天気や防災情報を得るうえで便利なサイトも紹介されていてとても細やかに編まれている一冊です。
ここ数年で「気圧による健康への影響」が、一般的かつ自分ごとになってきた実感があります。「頭痛ーる」という、気圧の変化で頭痛がおきる可能性を警告してくれるアプリもあるほど、世の中で「気象病」は当たり前のものになっています。私が子どもの頃は気圧と健康の関係性なんて話に聞いたこともありませんでした。そういった昨今の世相もあり、また趣味のアウトドアや、最近読んだ本の影響もあり、「そもそも気圧とは何なのか、ひいては天気とは何なのか」ということをわかりやすく知りたいと思い、わかりやすそうなポップな装丁のこの本を手に取りました。雲の種類を覚えるだけで空を見たときにドヤれるな、なんてよこしまさも若干秘めつつ。
子どものころに理科の授業でホントは習ってるはずなんですよね。気圧の話とか、聞き覚えのあった「セーコートーテー」とか。「偏西風」もこの年になって「あ、そういうことなのね」と理解しました。やっぱ子供の頃の「お勉強アレルギー」が強すぎたのか。教科書の中のことを自分ごととして捉えられないと、深い理解に結びついていかないですよね。私のような子どもは、地球そのものが不思議のカタマリだってことに気づけないんですよ、「教科書に書いてあるコト」であるかぎり。子どもの頃にもっとちゃんと教わっておきたかった!(大人あるある)
気象学は総合知。統計学、数学、化学、地理学、環境学、生物学、農学、etc.. さまざまな分野に関係しています。とてつもない宇宙的スケールの学問でありながら、ごく自然に、ごく身近に、意識することもないほど当たり前に私たちの生活と密接しています。
なんでニュースの天気予報はざっとしてるのか。それは、私たち視聴者が分かりやすい情報をもとめているからで、テレビ局などはそれに応えようとしているからだと著者は言います。テレビの天気予報で見かける台風の予報進路も、先の日にちになるほど輪っかが大きく書かれているので、てっきり台風が成長してどんどん大きくなっていると勘違いしていました。あれは先の日にちほど予測を立てるのが難しいので、幅をとって大きく書いてあるということだった。
いまさらながら気づいた事ですが、天気ニュースなどでみる天気予報の図。地図のように上から見た平面で表現されているので、ついついそのイメージでいるけれど、よくよく考えれば雲ができる範囲は上空15kmまであるわけで、大気は立体、3Dなんですよね。上空の低いところと、高いところでは風の流れがちがうことも当たり前。天気予報も立体で表現したらより深く理解できるし、世の中の天気リテラシーも上がるかも。
海を見にいくと悩みがちっぽけに感じるとよく言われるけれど、もっと手軽な方法は、空を見上げれることだと思います。自分の生活がいかに停滞していても、上空の大気の状態は常に変化しています。二度と同じ状態はありません。どんな嵐もいつか霧散する。そういう中に常に身を置いているのがひとりひとりの人間なのです。ちっぽけな自分のとなりに「自然」という比べようもなく大きなスケールの物差しを置くことで、悩みを矮小化する。そんな力は、日ごろ目にしているものから感じられるのです。
自然は万物流転、諸行無常。二度と同じ天気が存在しないのであれば、常に変わり続ける天気に好奇心を持てば、永遠に興味が尽きることがありません。そして興味こそが、自分を現世に結びつけて、生をまっとうするパワーになるのです。
この本を読んでから、まだまだ勉強中ですが天気図を見るようになりました。「あ、今日は典型的な西高東低の気圧配置だな」と思い、等圧線が密集しているところを見ては「さぞかし強い風が吹いてるだろうな」なんて、そんな程度の理解ですが思いを馳せています。といっていっちょかみの知識で天気を分かったような気になっては恥をかくでしょう。最新の技術と天気のプロである気象予報士ですら欺くのが天気なんだから。
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ビジネス・実用
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