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Posted by ブクログ
「語感」についての研究
黒川伊保子さんの本はやはり面白い!
本書のタイトルである『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』は、主題ではない。「語感」の解説の中で引き出された一例でしかない。
『ことばを発する際に、口の中で起こる空気の流れ、舌の動きといった物理現象が、意味以上に意識の質に影響を与えている』という視点で、特に日本語に焦点を当て、分析を行っている。他の書と重複することが多いけども、この書は、特に『サブリミナル・インプレッション(=ことばの音から潜在能に浮かぶイメージ)』と『音のクオリア(質感)』について言及し解説されている。
ちなみに、『陰陽師』の「この世で一番短い呪(しゅ)とは・・・名だよ」という台詞を紹介しておられるが・・・、やっぱりそうだと思った!好きなんだろうな。
黒川伊保子さんが一貫して言っていることは、この「呪」についての物理的な解釈の一つだと思う。
黒川伊保子さんには、ぜひとも野口三千三へとブチ当たった著作を出してほしいと思うこのごろ・・・。
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【目次】
序 章 ブランドをつくるマントラ
日立のマントラ
商品名の音
音のサブリミナル
第1章 ことばの音
おっぱいの音
母を呼ぶ音
MとPの快感
音と人間の生理
気持ち良いことばは語り継がれる
この世の始まりの魔法
文字でも聴覚野が刺激される
名前は呪である
ことばの本質
文字のイメージ
第2章 サブリミナル・インプレッションの力
ものの音と脳
音の共鳴体としての身体
脳に響く音
「ことばの音」の定義
「右脳で聴く」ということ
潜在脳のイメージ
サブリミナル・インプレッションとクオリア
「マニフェスト」の甘さ
第3章 鍵は擬音・擬態語
言語学から脳へ
脳科学から言語へ
感性工学から言語へ
マーケティング論の視点
九千年のタイムトラベル/インド・ヨーロッパ祖語からの発見
「培」「倍」「by」
肉体の悦び/発音の生理構造からの発見
粘りのある「バビブベボ」
カラカラとサラサラ
すべりのいい「S」
かたい「K」
とろみのある「T」
なぜキツネはズルイのか
第4章 音のクオリア
日本語の音と文字
濁音の見事さ
母音語の奇跡
辛口のキレを持つ「K」
Cの存在理由
確かな手ごたえの「T」
光と風のモニュメント「S」
未来への光「H」
ベッドルームの音「N」
満ち足りた女の「M」
哲学の響き「R」
男たちを興奮させる濁音
吐き出すブレイクスルー系
母音は世界観を作る
アイウエオのサブリミナル・インプレッション
エントロピー増大関数としての「Y」「W」
第5章 ブランドマントラになった商品名たち
未来に向かって走るブランド
トマトジュースが甘い理由
少女たちの救世主
男の子が走り出す音
牛丼と豚丼
化粧品ブランドの棲み分けマップ
終 章 日本人は言葉の天才
世界が二つの言語に分かれた日
溶け合うことば、威嚇し合うことば
日本語は母音語
日本人の絶対語感
おわりに
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Posted by ブクログ
怪獣の名前にガギグゲゴの行が多い。
そんな気がする。
音の印象、”音象”を研究している
黒川さんの著書。
確かに、世界共通なのは音の印象。
漢字が解らない外人に漢字の事なんか
解らない。
名前(字)の持つ意味を日本人なら気にする。
画数や漢字の印象で左右されると思いますが
実は音の印象の方が重要なのではないか?
そう思う一冊である。
ガ行なら、やはり強いイメージ、少年の暴力性に
訴える音の印象であり、女性の好む音ではない
そんな気がする。
爽やかなイメージではサ行。
サワムラ シュンスケ なんて聞いたら爽やかなイメージだ。
ガタヤマ テツジ この名前だとなかなか強そうで、頑固そう。
音の印象は大事かもしれない。
Posted by ブクログ
万人にオススメの一冊。日本語の言葉の音のもつ力について書かれている本。言葉とは、その言葉が持つ意味の前に、音によってある程度言葉のイメージができてしまう。
著書のタイトルの「ガギグゲゴ」に代表される濁音の言葉の持つイメージであるが、著者に言わせれば「オトコ子ども」の好きな言葉であり、確かに、少年漫画誌のジャンプ、マガジン、サンデーなんかも濁音が入っている。
一番興味深かったのが、「カキクケコ」、「サシスセソ」、「タチツテト」はこの順で乾燥度が違うこと。「カキクケコ」は一番乾燥しきって、「カラカラ」の状態である一方、「タチツテト」は「タラタラ」と粘性のある状態。その中間の、「サシスセソ」は、「サラサラ」で、最もバランスのいい状態。なので、資生堂といった化粧品メーカーの名前は、「サシスセソ」で構成されている。
結局、物の中身も大事だけれど、それ以前に、物の言葉の音だけで物の中身をイメージされてしまうということ。それだけ、音は大切であり、ブランドイメージを作る上で、音の響きは重要になる。 何か自分で名前を付ける時には、名前の意味以上に、名前の音を優先するべし!
Posted by ブクログ
『怪獣の名はなぜがギグゲゴなのか』(黒川伊保子)
「タイトルが面白そうで手に取った人どうでしたか?」
裏切られたと思ってはいけません。厚くないサラッと読める本です、是非彼女の閃きともとれる“意味より以前にあることばの力”の論理を覗いてみてください。
会話のネタもふんだんに用意されているけど、日本語の精緻さと、それを操る日本人の素晴らしさを熱を込めて訴える彼女のことば自体も美しい。
具体的な音のクオリアの話しはリズムで読んでもいいけど、『文字は聴覚野が刺激される』『この世のものは、すべて私たちの脳にとって「それらしい」音をしている(言い方を変えれば、脳が、聴覚以外で収集したものの情報、素材や形や動きなどを正確に聴覚情報と結びつけて展開できる証拠である。』
『意味とは別に、意識の質の変化を見る』などなど彼女がこの本で伝えたい手がかりのことばしっかり握りしめておいて欲しい。
そういえば最近「ホンジャマカTV」に出ていないなぁ。
黒川伊保子さんは『英雄の書』を最近再読読してから気になっていた。
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