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Posted by ブクログ
経済学は 文科系というジャンルだと思ったが
ダーウィンの進化論が取り入れられて 脳の進化から
ニンゲンの行動を 研究するというのは、
意外とおもしろい。
ルディー和子の著作の特徴は
雑学のような 脳科学の知識を ちりばめて
ニンゲンの経済行動の『ちゃらんぽらん』『非合理性』を
くわしく 分析しようとしている。
生物の進化、動物の進化、そして 類人猿からニンゲンへ
その中での 脳がどのように進化してきたのか?
脳の中心的なスポットは 『報酬系』
不安を感じる。恐怖を感じる。ということを
つねに 脳の中の活動としていた。
ネガティブに対する 瞬間的判断と行動を起こすことで、
生きのびてきたのだ。
喜びと楽しみ。嬉しいと幸福。
いくつかの感情が ニンゲンの 行動を制約しているが
感情と理性は ダンスを踊るように 協調して判断する。
食欲や性欲が いつの間にか お金があれば
食欲も、性欲も満たしてくれる ことがわかり、
脳の報酬系は、オカネにも反応を示すようになった。
こうやって、ニンゲンの脳は、報酬系に反応することで
経済的な行動をすすめ、将来にあることよりも
現在にあることを 重視するのである。
やはり、ニンゲンの矛盾した行動は 興味につきない。
オンナは 森にねむれる王子様をもとめ、
オトコは 白馬に乗ったお姫様を待っている。
というようなことが 起こらないのは、
なぜなのだろう。
日本人が セックスレスになった原因は
どこにあるのだろうか?
それ以外の 刺激、興奮が得られるようになった。
セックスを 『めんどくさい;面倒で煩わしい』と感じる。
そして、セックスレスになったことが
長寿となった
と笑えない事実が存在している。
クジャクのはね
セクシャルディスプレイとしての クルマ。
しかし、セックスレスになって
クルマも セクシャルディスプレイでなくなった。
オーガズムを感じるのは、
相手が お金が多い時の方が感じる。
ふーむ。
ニンゲンとは とんでもない 生き物である。
その バカさ加減が 生き残る手だてだった。
ルディー和子の本は じつに ニンゲンの欲深さを
暴いているのが 面白いのだ。
Posted by ブクログ
大学院の先生が書いた本。マーケティングと人類の歴史をからめるというなかなかユニークな一冊。チンパンジーのハーレムの話や原始時代の飢えと現代の肥満の関係の話なんかが出てくる。
いちばん面白いと思ったのは、「消費者の買い控えの遠因は原人の時代の集団生活にあった」という主張。集団生活を送るには、「公平さ」というものが非常に重要になってくる。自分の能力が高いからといって公平さを受け入れられない個体は集団を追われ、厳しい環境をひとりで生きてゆかなくてはならない。ゆえに人は公平さを重視し、お金のある人でも派遣村の様子を見て贅沢品を買わなくなったりしてしまう。だから企業は、そんな消費者の罪悪感を取り除くマーケティングをしなければいけない。
ちょっと難しいところもあったけど、普通のマーケティングの本からは得られない驚きがある本だと思う。
Posted by ブクログ
『売り方は類人猿が知っている』 ルディー和子
を読んだ。
ビジネス書のようであって、なかなかどうして人間学のような本。
論理的に物事を判断して、買うか買わないかを決めているのが
われわれ人間である----というのは間違いであることをつぶさに見ていって、
解き明かしてくれます。
同じワインを飲んでも、値段が高いのだときかされれば、
そっちのほうがおいしいと感じるのが人というもの、
といったポピュラーな心理学実験の話もあれば、
嫉妬や妬みが類人猿に発生した段階で、それを解消しようと
平等や公平の考え方、すなわち民主主義の考えが生まれた
という深い論考の話もありました。
主に海外の行動経済学、神経学、進化心理学で発表された
知見をもとにして、それをしっかりと理解している著者が
自分の言葉で編んだ文章でもっておもしろくわかりやすく
伝えてくれます。
なぜ、現代日本人はセックスから遠ざかるのか。
草食系と言われる男たちはどうしてそうなのか。
そういった問いにも答えてくれているばかりか、
性の意識に対する「なぜ?」に割いているページも
なかなか多かったですね。
ポイントはやはり、人間と言ったって、
狩猟採集時代を経て農耕を始めても1万年くらいしか経っていなくて、
それまでの400万年だとかの類人猿の歴史と習慣と生き方が
人間の脳の基本をなしているのだ、というところでしょう。
生存のために、直感的(ヒューリスティック)に判断をしなければならなかった、だとか、
「欲張り」は健全な衝動である、なぜなら食いだめなどをして生存の可能性を高めるから、
など現代人に残るそのなごりの説明が的を射ています。
ぼくは本書を読んで、
進化心理学や行動経済学に興味を持ちました。
とても引き込まれますし、
こういう学問を名も知らずに待望していたようにさえ思います。
高校生だとか大学生だとか、きっと読んでみるとおもしろいですよ。
「不合理な人間」っていうものがだんだんあからさまになっていきます。
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