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あさりクリーニング店で働く優子は、持ち主が長く引き取りに来ない衣服「はぐれんぼちゃん」たちを自宅に持ち帰る。翌朝目覚めると、それら衣服が体全体を覆っていた。不思議な感情に襲われた優子は衣服の持ち主のもとを訪れるが、次々に受け取りを拒絶される。道中に出会ったトレンチコートの謎の男ユザさんに導かれるまま、「はぐれんぼちゃん」を身に纏ったちぐはぐな姿で、優子は帰るべき場所を求めて再び歩き始める。
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Posted by ブクログ
クリーニング店の『はぐれんぼちゃん』 人は生きているといろんな荷物を背負うけれど、近くに置いていたいものもあれば、少し距離を置いておきたいものもある。背負いきれないものは一度捨ててしまってもそれは間違いなく人生の瞬間では一緒に過ごしたもの。 知らぬ間に増えていった荷物も まだなんとか背負っていける...続きを読むから 君の分まで持つよ だからそばにいてよ それだけで心は軽くなる なぜかMr.Childrenの『GIFT』がしっくりくる青山七恵さんの『はぐれんぼう』でした。
著者初読み。 不思議なお話だったが、見事に吸い込まれていった。 持ち主がこない衣服、ふとそんなことを考えたこともあったような、そんな懐かしい気持ちもあり(クリーニング店とは全く関わりがないのに(笑))。 そういえば昔、預けたお気に入りのサマーセーターが無くなったこともあったなっと、クリーニングを超...続きを読むえて昔の洋服へと思いが続く。 結末も不思議なものだったが、やっと旅が終わったのかといった感慨。 また、自作を読みたいと・・・楽しみだ。
発想から展開までがすごく面白くて、うわーこれぞ純文学って感じなんだけどいかんせん長い… 半分くらいの量だったら大満足だったかもしれない。すごく好きな感じだったのに、長いなーと思わせられてしまった時点でちょっと半減かな。 結構やりがちなクリーニングの受け取り忘れ、気をつけようと思った、怖い。。ファンタ...続きを読むジーのような、ホラーのような。はぐれんぼうちゃんっめいいなってタイトルのセンスも全て好き
あらすじから、ほのぼのしたファンタジーなのかと思いきや、読み進めていくうちにディストピアものだと気づいた。 優子が「はぐれんぼちゃん」たちをまとって辿り着いたのは、現実世界で上手く生きられない人たちが、自分の得意なことだけを仕事として生きていける施設。でも、その動力源は…真相に近づくにつれて、背筋に...続きを読む冷たいものが突きつけられる。 誰かの救いになることは、誰かを傷つけることでもある。誰も悪くはないけれど、一番悪いのは、想像力を働かせない普通の人たちなのかもしれない。自分の仕事だけをこなすことは、楽ちんかもしれないけど、全体を俯瞰して見た時にどんな役割をしているのか。それを知ろうともせずにただこなすだけの人たち。もちろん想像するためには、それをするだけの余裕が必要だけれども。 真実を知った優子がどんな行動を取るのか。ぜひ、最後まで読み届けてほしい。 色々と考えさせられるお話でした。
孤独の沼の底をともに歩いてくれる本だ。一緒に歩く煩わしさをわかっている者の距離感を保ちながら、旅は道連れ、と気配だけが届くような本だった。 結末は……どうなんだろう。どうなんだろうと思うことがそのまま、自分はどうありたいんだろうという考えに繋がっていく。 久しぶりに純文学を読んだと感じた。
読み終わってこの作品はSFファンタジーとして読んでしまいました。 クリーニング店で働く主人公優子が長く引き取りのないクリーニングを持ち主に戻す展開から息もつかせぬテンポで旅をして、いろいろな出会いなど読む手が止まりませんでした。 そしてクリーニング倉庫での摩訶不思議な事ばかり、子供たちが燃料燃焼のた...続きを読むめのスイッチを押すシーンではSF映画を見ている感覚になってしまった。ラストはどうなるか読んでからのお楽しみ。続きがあるような予感ぜひ期待しています。
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