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「健康のために運動する」これは現代社会がもたらした考え方であり、人類は運動するために進化してきたわけではない。それにもかかわらず現代人にとって運動が健康に役立つのはなぜか。進化生物学者が、近代人が作り上げてきた運動にまつわる神話を再検証する
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Posted by ブクログ
健康になるために運動をするという固定概念を持っていたのだけれど、この考え方はひどく現代的なんだなと思った。 本書の後半で出てくる「反応的攻撃性」と「能動的攻撃性」という概念は非常に面白く示唆に富むものだった。 武器が身体の延長線上にあるため、武器を前提としている我々の身体は祖先と比べて弱体化している...続きを読むというのが上巻の結論なので、下巻でどう話が進むのか非常に楽しみ。
# 運動がヒトとしての文化かどうか、考えさせられた一冊 ## 面白かったところ - 「運動」 == 「ヒトにとってよいこと」に切り込みを挿れるあたりのセンスがもう面白い - 座ることや睡眠、エネルギーのライフサイクルを含めた、人間の分析が面白い ## 微妙だったところ - 特になし ##...続きを読む 感想 食料や領土に命を差し出す必要がなくなって、たかだか数百年を生きる我々にとって、運動という記号が必要になってしまった。 かつては、「生きるために必要だから動く」というシンプルな答えが、今は産業・商業化されたスポーツであったり、エクササイズでありふれている。 動物としてのヒトに求められた運動とは、カロリーを燃やすためではなくカロリーを得るための運動だったはずだ。明日生きるために必要だった運動が、明日死なないようにするために必要になった。 なかなかいい皮肉じゃないか。 運動の統計データの多くは、じつに現代的で食料に困らない欧米人が対象になっていたり、統計学問によりスポーツの数値を向上させるためのプロが参加していたりと、データのバイアスが高いことも1つの見方としていい示唆を与えてくれる。 まだ前半戦だがすごく楽しめた。後半戦も期待したい。
なんでわざわざお金払ってジムで運動するかな?それってほんとに楽しい?みたいな疑問に向き合ってくれた本。
「人間は運動するように進化してきたわけではない。むしろ逆に、運動に費やされるリソースをなるべく節約し、生殖や個体維持のために取り置くように進化してきたはずだ。それなのに、運動が健康のため推奨されるのは一体なぜなのか」。毎日のように何かしらの運動をしている僕だが、言われてみれば確かに不思議な話に思え...続きを読むる。我々は盲目的に「運動は体によい」と信じ込んでいるが、もし本当に運動が自然選択上有利な戦略だというなら、なぜ世界がアスリートで溢れないのだろうか。 本書では、ランニング界に革命をもたらした著名本「ボーン・トゥ・ラン」にも登場する著者が、この意外な逆説を各種エビデンスを用いて小気味良く解きほぐしていく。自身のフィールドワークによる直の体験談も各所に散りばめられており、またユーモアたっぷりの文体も魅力的で飽きさせない。上下巻の構成で少々冗長ではあるが、冒頭で謎かけのように掲げられる「マントラ」──「『運動の生理学』は進化に、『行動としての運動』は人類学に、それぞれ照らして見なければ筋が通らない」が徐々に解き明かされていく過程はなかなかに読み応えがある。 パートⅠは「身体的に不活発な状態」がどのようなものかを考察する。著者によれば、「不活発=不健康」というドグマの背後にはジャン=ジャック・ルソー以来の「自然人理論」がある。これは、自然の「野蛮な」状態で暮らすことこそが人間本来の姿である、と主張するもので、西欧社会で運動不足を諸病の根源とみなす態度はこれに起源するという。しかし、現代の「野蛮な」狩猟民族たちの多くをみると、むしろ一日の大半を我々と同じように不活発な状態で過ごしている。この矛盾を説明するのが自然選択上の「トレードオフ」、すなわち限られたエネルギーを生殖や個体維持などのための生産活動と、不必要な身体活動とのどちらに振り向けた方が生存上有利か、と言う問題だ。当然ながら前者により多くのエネルギーを取り置いた方が優遇されるため、本来人間は運動を避けるように進化してきたのだという。 そして、座ること自体に問題があるのではなく、sedentaryなライフスタイルが伴いやすい別の問題、すなわち肥満やそれに伴う慢性炎症、筋肉の減少こそが問題なのだと指摘する。 睡眠については、短いながらも最新の科学的知見がコンパクトにまとめられている。主に運動と睡眠の質に関するトピックが多いが、個人的には世界中の非工業化社会の人々が、我々が通常そうするのとは逆に、周囲の騒音や光などを全く遮断することなく睡眠をとることが多いという事実に目を開かされた。最近、焚き火や波、雨の音などを睡眠導入時に流すアプリ等を目にするが、そういった刺激がむしろストレスのない睡眠に繋がるという事実が裏付けになっているということだろう。 パートⅡは身体活動のうち主にスピードとパワーにフォーカスが当てられる。スピードと持久力のトレードオフを、細胞レベルの代謝機構で説明する部分はやや入り組んでいるが、運動開始からの時間経過で稼働する代謝機構が交代することがよくわかる説明になっている。また、筋肉増強による力強さとスピードのパワーオフから、過去の人類にとては筋肉が必ずしも長所でなかったことの指摘も面白い。 なお、人間の成体が他の霊長類に比べ非攻撃的に進化したことの説明として、リチャード・ランガムの「反応的攻撃性/能動的攻撃性」の概念を持ち出しているが、これは個人的には説得力あるもののようには思えなかった。現代人は前者が弱く後者が強いとしているが、行動経済学者のダニエル・カーネマンによれば、脊髄反射的・短絡的・近視眼的な思考様式「システム1」は我々現代人の脳にも根強く残っている。また集団内での協力姿勢を強めるため「自己家畜化」により自ら能動的攻撃性を弱めるよう進化した、というが、協力姿勢がそこまでの選択圧として本当に機能したかは検討の余地がありそうだし、「遊び」を覚えた人類がスポーツで攻撃性を抑えたというのもやや出来すぎた説明に思えた。
この本は、運動にまつわる神話や思い込みについて、実際はどうなのか、著者の専門である進化生物学の見地から検証したものだ。 まず大前提として、「人間は運動するように進化してきた」という神話があるが、実際は、不必要な運動は避けるように進化してきたのだそうだ。 パートⅠでは、「座ることは不健康である」「...続きを読む8時間以上の睡眠は不健康である」といった神話に対して検証している。 パートⅡではスピード、力強さ、パワーについて、人間がいかに弱い存在か、ウエイトトレーニングの必要性、人間にとってスポーツとは?が書いてある。 下巻へ続く
現代に生きる人類が、敢えてスポーツジムでただひたすら歩いたり(トレッドミル)、運搬する訳でもなく重いダンベルを持ち上げる、トレーニングがなぜ現代に必要に至ったのかを、人類学的視点から、新たな知見や興味が、そそられるのを期待して読んでみたが、特に目新しい内容は見当たらず。哺乳類との比較や人類の進化の過...続きを読む程で、今に至ったのかを復習出来るに留まった。運動嫌い、出来るなら体に楽をしたい根拠探しに注力している著者の描き方は面白い。下巻に期待。
人類は運動するために進化してきたわけではないが、運動は体にいいのはなぜか。運動にまつわる近代の神話を紐解く。 タイトルから勝手に運動は別に健康によくない的な話かと思い込んでいたら流石にそんなことはなく、やっぱり健康にいいらしい。ランニングのモチベーションアップに活用する。
動物は無駄なエネルギーを保持しておくことを最善策として取るのに、人間はなぜエネルギーを意図的に消費する(無駄な)運動をするのか?との着眼点から話が進んでいく興味深い内容。
読んでから時間が経ったので、 かなりデフォルメして覚えているが、 初期の人類がまだ火を 使えていなかった頃、 集団で生きていた彼らは 肉食獣(最高速度40キロ時) に怯えていたはずだが、 生き延びるために どれくらい速く走って逃げることを目指せば よかったのか、のクイズが 超面白かった。 ...続きを読む こたえ: 同時に逃げている 隣の人間より速ければok これには笑った(^^)
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