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『あいつ2日後
特攻に征くんです
「桜花」で』
1945年4月 鹿児島。
8人からなる部隊を率いる鳴子文一郎飛曹長は、取材に来ていた新聞記者に、自隊の鍵谷征士郎上飛曹の肖像を撮影してもらえるよう頼んだ。
2日後、「桜花」で特攻することが決まっていたからだ。
「桜花」―― 機首に徹甲弾を埋め込み、搭乗員を乗せたまま敵機に体当たりする攻撃機。その用途から降着装置はなく、「一式」と呼ばれる母機によって目標地点まで抱えられ……そして切り離される。
鳴子部隊はそんな「桜花隊」8人衆であった。
鍵谷の出撃を明後日に控え、にわかにあわただしい兵舎。
桜を見つけた長身の隊員・園は、鳴子にひと房手渡す。
それを見た鳴子は
「…これ
あさってきーやに
渡せんかな!?」
と言い――。
散り征く者と、見送る者――想いが交錯するとき、
人はそれを何と呼ばうのか――。
特攻隊を舞台に繰り広げられる、漢たちのアツき魂のいななきを、濃厚な筆致と人物描写で描きあげるオムニバスストーリー、玲瓏の第十夜。
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