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応神以前の天皇は実在しない、中世なんて時代区分は不要、十九世紀まで「中国人」はいなかった。この一冊で歴史の見方が変わる!
◎インド文明は「歴史のない文明」だ。
◎「中世」なんて時代は不要。あるのは現代と古代だけ。
◎隋も唐も遊牧民の征服王朝だった。
◎資本主義経済はモンゴル帝国が広めた。
◎フランス語は人工的に創り出された言葉。
◎「古事記」は日本最古の歴史書ではない……。
世界には「歴史のある文明」と「歴史のない文明」がある。日本文明は「反中国」をアイデンティティとして生まれた。世界は一定の方向に発展しているのではない。筋道のない世界に筋道のある物語を与えるのが歴史だ。「国家」「国民」「国語」といった概念は、わずかこの一、二世紀の間に生まれたものにすぎない……などなど、一見突飛なようでいて、実は本質を鋭く突いた歴史の見方・捉え方。目からウロコが落ちるような、雄大かつ刺激的な論考である。
目次
第一部 歴史のある文明、歴史のない文明
歴史の定義/歴史のない文明の例/中国文明とはなにか/地中海文明とはなにか/日本文明の成立事情
第二部 日本史はどう作られたか
神話をどう扱うべきか/「魏志倭人伝」の古代と現代/隣国と歴史を共有するむずかしさ
第三部 現代史のとらえかた
時代区分は二つ/古代史のなかの区切り/国民国家とはなにか
結語 だれが歴史を書くか
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Posted by ブクログ
★過去を現在の視点から見てはいけない★歴史のストーリーを描くのではなく、歴史とは誰がどんな狙いで書いたのかを記す。歴史は政治権力の中心で書かれるもので、権力の正当化が歴史の使命。著者の主張の是非を判断する材料はまったく持ち合わせないが、シンプルに面白い。
・歴史を成立させるには直進する時間の観念が必要で、輪廻転生するインド文明や一瞬一瞬がアッラーの創造にかかるイスラム文明では成立しない。
・自前の歴史があるのは中国文明(正統という観念を記すためで、そのため現実をゆがめて変化のない世界を記す)と、地中海文明(争いがあって最後は正義が勝つ)だけ。それぞれ歴史の書き方が決まっていて、それに対抗してほかの文明が生まれる。
・日本人が好きな3世紀の魏志倭人伝は、中国の歴史の外伝の隅に書かれた内容で、あくまで彼らの都合によるもの。邪馬台国の距離の表記もそもそも適当という。
・8世紀の日本書紀も、当時の皇室の祖先がどういう系譜を持っていたかを語っているだけなのに、後世の人が日本民族の由来を語るものと曲解する。
・18世紀末までは君主の位・権利・財産であり、国家はない。いま振り返るから君主の財産が国家だったかのように見えるだけ。国家という枠組みや国語は後からつくった。
・国民国家ができたのは、君主の傭兵より国民軍が強いから。スタートはナポレオン。君主制を残したまま国民国家に衣替えしたのが立憲君主制という政治形態。
・王家が長く続くのは、権力ではなく人格が世襲される(天皇も一例)。共和制の大統領は一貫した個性を持てない。
・自明のように感じる国家や国民はたかだか200年の歴史しかなく、18世紀以前の歴史をその視点から叙述するのはナンセンス。
・現代の中国の歴史は19世紀に入って皇帝の歴史を国民国家にすり替えたもの。清帝国は満州人の皇帝が満州人、モンゴル人、中国人、チベット人、イスラム教徒と均衡を保っていただけだが、国民国家としての中国の視点からは国境の内側の住民はすべて漢人であるべきとなり、少数民族の弾圧に。
Posted by ブクログ
おもしろい、いろいろ目からうろこ
歴史は、常に”誰か”の目的に沿って記述される。
そのため、都合のよいことが書かれる。
そこから、事実を抜き出そうとすると、落とし穴にはまる。
日本書紀は、天智天皇、天武天皇の時代に作られた。それ以前の、歴史は創作の可能性が高い。
古事記も、同じ、日本書紀後の内容。
中国に対抗するために作られたと考えるのが妥当。
中国の歴史書も含めて、東洋の歴史は正当性を主張することが目的。
韓国の歴史も同様(700年ごろに出来た?)
西洋の歴史は変化を書き留めることが目的
世界史といえるものは、モンゴル帝国以後。
国民国家が近代の重要なテーマ。国民国家は、軍事的なメリットがあり広まった。
せいぜい、200年前の話。それ以前は、国民も国も明確ではなかった。国王ではなく君主がいた
現代の概念で過去を考えるのはナンセンス。
国民国家自体も、賞味期限が切れかけている?
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