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ヘーロドトスの『ヒストリアイ』は大国ペルシアに小国ギリシアが勝利する物語であり、変化と対決を主題とした。司馬遷の『史記』は皇帝の統治権限の由来を語り、変化を認めない正当性を主題としている。この西洋史と東洋史という二つの流れを一つの世界史に統合したのが、13世紀のモンゴル帝国の建国である。ユーラシアを統一した大帝国はそれまでの政治の枠組みを壊し、現代につながる国々を誕生させた。さまざまな出来事の相互影響を記述する世界史はこのときから始まったと言えるのだ。
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Posted by ブクログ
「東洋史」=中国を中心とし、歴史は自らの正統性の証明のためのもので変化を認めない。「西洋史」=地中海文明(ギリシア・キリスト教)の歴史は二つの勢力の対立と正義の勝利という変化を描くもの。そもそも両者は全く異なるが、13世紀のモンゴル高原、中央アジアに住む遊牧民の活動(侵略)が、東西の歴史に重要な影響...続きを読むを与えてきたとの考え。 すばらしくエキサイティングな本。
高校までの世界史の授業と全く違う世界史の話。そうなのか!と驚く。▲歴史という文化は、ヘーロドトスと司馬遷の二人の天才のつくりだした地中海文明の歴史と中国文明の歴史があるのみ。例えばインド文明もマヤ文明もアンデス文明も歴史のない文明。日本文明は中国文明に対抗してできた。▲それからモンゴル帝国の誕生によ...続きを読むる二つの歴史の交流が世界史の誕生なのだ。▲ユーラシア大陸の民族の興亡の話は雄大。▲現代の世界の対立は歴史のある文明と歴史のない文明の対立らしいです。
前半の中国論、ヨーロッパ論は贔屓目に見てもあまりに粗っぽいが後半のダイナミズムは群を抜く。今まで軽視されてきた遊牧民族から改めて世界史を見直すとここまで面白いとは モンゴル帝国こそが東西世界史を繋げた立役者にして後の国民国家や民族の原型を各地に残したという 節々に挟まる日本歴史学会への警鐘は独断...続きを読むかあるいは緻密な検証のたわものか、危うさこそあるがモンゴル史関連じゃー間違いなく最高の本の一つなのは間違いない 岡田英弘の長所と短所が露骨に現れてるので、彼を好きな人にも嫌いな人にも、一読の価値ありだろう
岡田英弘氏の著書を読んだのはこの「世界史の誕生」が初めてでしたが、非常に独特な歴史論を展開される方だと思いました。おそらく歴史学者の中では異端とされるのではないかと思います。岡田史学という言葉もあるそうで、普通の歴史学者とはひと味違うようです。この本を読んで、他の作品も読んでみたくなりましたし、講義...続きを読むを受けたくなりました。 この著書で「世界史の誕生」は1206年だと主張します。 1206年はチンギスハンが即位した年です。 この年を世界史の誕生とする理由は、モンゴル帝国出現以前は、文字として残す歴史は地中海と中国にしかなかったが、モンゴル帝国がこれらを結びつけることで初めて世界史が誕生したからだという論旨です。 モンゴルは現代ではマイナーな国家になっていますが、かつては膨大な版図を有した国です。私の印象ではモンゴルは中世に登場して世界を駆け巡り、パッと消えてしまったという感じなのですが、モンゴル帝国はその後の国々に大きな影響を与えているそうです。例えばインドには19世紀半ばまでムガール帝国が栄えましたが、ムガール帝国とは「モンゴル人の国」の意味で、王はチンギス・ハンの血統だそうです。 この本を読んでて、日本という国が世界史に登場したのは19世紀後半からなんだなと思いました。明治維新後世界史にデビューしてメキメキと頭角を表し、第2次大戦では世界中を相手にして派手に戦い、ボコボコにやられて(児島襄 「太平洋戦争」によると第2次大戦時の日本の作戦版図はモンゴル帝国最盛期の領土より広大であったといいます)、もう駄目かと思ったら経済大国として見事に復活。。 人間に例えたら相当波乱万丈な人生を歩んでる国だなと思います。
ちくま文庫 岡田英弘 世界史の誕生 東洋史と西洋史といった別々の歴史が1206年のモンゴル帝国をきっかけに ユーラシア大陸をおおう一つの世界史となる展開 日本やヨーロッパから世界の歴史を見ることはあっても、モンゴルなど中央ユーラシアから世界の歴史を見たのは初めて。とても面白かった ヘロド...続きを読むトス「歴史」やヨハネの黙示録の影響を受けたヨーロッパの歴史観が アジアとの対立構造やヨーロッパ=善、アジア=悪の二元構造を持っているとのこと。アジア差別というのは ヨーロッパの歴史観からきているように感じた 秦・漢時代の中国を正統と捉え、中国の正統の歴史は、中央ユーラシア草原から移動してきた鮮卑、トルコ、ウイグル、キタイ、金、モンゴルから支配を受けてきた歴史と捉えている 著者の歴史観 *歴史は文化である〜人間の集団によって文化は違うから集団ごとに歴史がある *歴史は強力な武器である〜歴史のない文明は、なんとか自分なりの歴史を発明して、この強力な武器を獲得しようとする そういう理由で、地中海文明と中国文明は、歴史のなかった文明にコピーされ、次から次へ伝染していった へーロドトス「ヒストリアイ」 *アジアとヨーロッパの対立こそが歴史の主題 *アジアに対するヨーロッパの勝利が歴史の宿命 「ヨハネの黙示録」 *この世は善神と悪神の対立抗争の場であり、最終的には善神が勝ち、世界は消滅するが、その前に出現するメシアの王権のもと、ユダヤ人キリスト教徒が苦難の報酬を受ける *世界は善の原理と悪の原理の戦場である〜ヨーロッパは善であり、アジアは悪
★★★2021年8月★★★ 世界史はモンゴル帝国から。 壮大なロマンを感じる。 地中海史観による西洋史。史記の史観によると中国史。 それらを通して世界史を見るのではなく、ユーラシア大陸を全体としての歴史はモンゴル帝国より始まる。ロシア帝国をはじめ多くの国はモンゴル帝国の継承国であるという。 まさ...続きを読むに「地果て、海尽きるまで」スケールの大きな話だ。
高校の世界史で挫折(どうしても頭に入らない)して以来、リベンジを繰り返してきましたが、この本のお蔭で、ようやく頭に入るようになりました。 そもそも「ゲルマン民族の大移動」って、どこから、何で移動してくるの? の疑問がようやく氷解した幸せ……。 ただ、中央アジアの地理関係を理解しながら読むために、世界...続きを読む地図を広げて指で地名を辿りつつ読まねばなりませんでしたが、それでやっとユーラシア大陸って一つじゃない、という当たり前すぎるのに受験世界史から抜けてた視点が補完されたように思います。 ついでに……アラル海が半分以上消えてるってこと、今ようやく気付きましたよ! 本編に比べればオマケのようなボリュームですが、ざっくりヨーロッパ史と、ざっくりキリスト教史も分かりやすくて面白かったです。
歴史は中国と、古代ギリシアからはじまり、モンゴル帝国の誕生をもって世界史の誕生となる。という視点は興味深かった。 ただ、中国が今後資本主義を取り入れずに発展しないと記述していた点は、時代を感じた。
ざっくりとした語り口で持論を明快に語る。300頁もないのでいくぶん駆け足だが概要を掴むには十分か。年代で輪切りして世界史覚えた人間にとっては納得のいく内容。また補足もできてよかった。
モンゴル帝国誕生の前は、世界史というものは存在しなかった、みたいな説明から始まる大胆な本。 蒙古にとって南は前だから、世界地図の南を上にして(つまりひっくり返して)見て、それが彼らの視点からの世界だ、という説明が斬新で好き。逆さまだという見方を捨てて、これはこういうものだと見れば、ほんとに違う地図に...続きを読む見えてくる。
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世界史の誕生 ――モンゴルの発展と伝統
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岡田英弘
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